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2020 年度 実績報告書

頭蓋顎顔面先天異常の表現型を機械学習により定量化する試み

研究課題

研究課題/領域番号 18K19605
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

井関 祥子  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (80251544)

研究分担者 武智 正樹  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (10455355)
塗 隆志  大阪医科大学, 医学部, 准教授 (40445995)
二宮 洋一郎  国立情報学研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 特任研究員 (90237777)
上田 晃一  大阪医科大学, 医学部, 教授 (90257858)
研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2021-03-31
キーワード頭蓋冠 / 形態 / 頭蓋縫合早期癒合症 / 幾何学的形態解析法
研究実績の概要

頭蓋縫合早期癒合症など頭蓋顎顔面に生じる先天性疾患は、形態の異常を主徴とし、その表現型については定性的に記述されてきた。表現型の定性的な認識は診断する者の経験や裁量など主観的な評価に頼ることが多く、客観的手法に基づく表現型の的確な評価が必要とされている。更に、患者の成長に伴う頭蓋形態の変化には個人差があり、脳の発達にも影響するため、適切な治療計画策定のための課題は多い。本研究では、頭蓋縫合早期癒合症モデルマウスとして発生学的・形態学的解析に用いられてきたSaethre–Chotzen症候群(Twist1+/-)、Apert症候群(Fgfr2+/S252W)及びCrouzon症候群(Fgfr2+/C342Y)の3系統のモデルマウスを対象に、離乳期(3週齢)以降の成長に伴う頭蓋形態の変化について、μCT画像を用いた幾何学的形態解析法により検討した。いずれのモデルマウスも週齢にかかわらず、表現型の特徴が野生型マウスとは客観的に区別することが可能であった。成長に伴う頭蓋形態の変化については、Twist1+/-マウスは野生型マウスと概ね同様であった。Fgfr2+/S252W及びFgfr2+/C342Yマウスでは、野生型マウスが示すような顔面領域の前下方への伸長が乏しいが、頭蓋冠の扁平化傾向は認められた。Fgfr2+/S252W及びFgfr2+/C342Yマウスには蝶形骨間軟骨結合の癒合が認められ、このことが成長に伴う頭蓋形態の変化の違いに寄与している可能性が示唆された。一方、全てのモデルマウスに認められる冠状縫合癒合に基づくと考えられる共通の形態的特徴は定量的には検出できなかった。本研究結果は頭蓋縫合早期癒合症モデルマウスの成長に伴う頭蓋形態の変化を客観的手法で示した初めての報告であり、患者の診断及び頭蓋顎顔面成長に伴う治療計画策定のための一助になると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] University College of London(英国)

    • 国名
      英国
    • 外国機関名
      University College of London

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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