研究課題/領域番号 |
18K19626
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
松永 達雄 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 聴覚・平衡覚研究部, 部長 (90245580)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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キーワード | 非症候群性難聴 / PDZD7 / 次世代シークエンサー / PDZドメイン / USH2複合体 / アッシャー症候群 |
研究成果の概要 |
原因不明の先天性を含む15歳以下で発症の両側性の非症候群性難聴患者334家系336人を解析し、PDZD7 遺伝子変異をホモまたは複合ヘテロで持つ家系を6家系7例見つけた。過去に見つかった2家系4例を含め、全ての症例で発症が4歳以下であった。また、8割の症例で難聴の程度が中等度であった。見つかった5変異のうち、3つが病的または病的の可能性が高かった。見出した変異について機能的蛋白複合体形成能を測定するため、3xflagタグおよびGFPタグを付加したPDZD7およびWHRNの発現ベクターを構築した。
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自由記述の分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、次世代シークエンサーの利用によって、一人の患者に多くの遺伝子変異が見つかっているが、エビデンスを基に変異の病的意義を明らかにすることは正しい病態の理解に重要である。今回我々はPDZD7という難聴遺伝子の変異の頻度・病的意義、さらには、典型的な症状、今後の進行の可能性を明らかにした。遺伝情報は、今のところ一生変えることのできない器質であり、患者本人だけでなく家族にも影響する。精度の高い情報により、難聴の原因を特定し、その病態を明らかにすることは、今後の病態の変化を予測し、それに対して医学的に備える一助となる。また、将来の治療法の開発に役立つとともに、難聴者と社会の相互理解にも役立つ。
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