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2019 年度 実績報告書

非破壊的小胞体ストレス測定法の創出

研究課題

研究課題/領域番号 18K19640
研究機関大阪大学

研究代表者

村上 智彦  大阪大学, 歯学研究科, 講師 (50510723)

研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2020-03-31
キーワード小胞体ストレス / プロテオーム解析 / オルガネラ障害
研究実績の概要

生体内の小胞体ストレスレベルを測定することができれば、小胞体ストレス関連疾患の前兆あるいは病態進行を捉えることにつながると考えられることから、細胞外から非破壊的に細胞内の小胞体ストレスレベルを測定する技術を確立することを目指した。小胞体ストレスによって小胞体で作られるタンパク質の多くは翻訳抑制や折り畳み不全になりタンパク質分解を受けるが、小胞体ストレス時にむしろ翻訳が促進されるようなタンパク質も知られている。このようなタンパク質の中で細胞外に放出されるものが存在する可能性があった。そこで小胞体ストレス時に細胞外に放出される因子の探索として、サプシガルジンやツニカマイシンといった各種小胞体ストレス誘導剤を培養細胞に負荷し、培養上清を回収、変動する因子をプロテオーム解析にて探索した。その結果、小胞体ストレス依存的に細胞上清中に放出されるタンパク質群を見出した。細胞種により放出されるタンパク質群には違いがあったが、その中でも細胞種間で共通して小胞体ストレス負荷により放出されるタンパク質に着目し、詳細な解析を行った。タンパク質検出として一般的に行われるウエスタンブロッティング法では抗ターゲット因子抗体の非特異的反応で検出が困難であったことから、ELISA法による検出を試みた。その結果、小胞体ストレス依存的にターゲット因子が細胞外に放出されることが確認された。この結果は、ターゲット因子の測定により、細胞を破壊することなく細胞内の小胞体ストレスの有無を検出できる可能性を示していた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Role of Signal Transduction Pathways and Transcription Factors in Cartilage and Joint Diseases2020

    • 著者名/発表者名
      Nishimura Riko、Hata Kenji、Takahata Yoshifumi、Murakami Tomohiko、Nakamura Eriko、Ohkawa Maki、Ruengsinpinya Lerdluck
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 21 ページ: 1340~1340

    • DOI

      10.3390/ijms21041340

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cutting Edge: G Protein Subunit β 1 Negatively Regulates NLRP3 Inflammasome Activation2019

    • 著者名/発表者名
      Murakami Tomohiko、Ruengsinpinya Lerdluck、Nakamura Eriko、Takahata Yoshifumi、Hata Kenji、Okae Hiroaki、Taniguchi Shun’ichiro、Takahashi Masafumi、Nishimura Riko
    • 雑誌名

      The Journal of Immunology

      巻: 202 ページ: 1942~1947

    • DOI

      10.4049/jimmunol.1801388

    • 査読あり
  • [学会発表] Gタンパク質サブユニットbeta 1はNLRP3インフラマソームを負に制御する2019

    • 著者名/発表者名
      村上智彦、Lerdluck Ruengsinpinya、中村恵理子、高畑佳史、波多賢二、西村理行
    • 学会等名
      第6回JCRベーシックリサーチカンファレンス
  • [学会発表] ER stress and bone metabolism2019

    • 著者名/発表者名
      Murakami T
    • 学会等名
      日本内分泌学会学術総会 日韓シンポジウム
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2021-01-27  

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