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2018 年度 実施状況報告書

口腔顔面骨格痛シグナルのトランス・オミクス探索と創薬分子情報基盤の構築

研究課題

研究課題/領域番号 18K19649
研究機関北海道大学

研究代表者

飯村 忠浩  北海道大学, 歯学研究院, 教授 (20282775)

研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2020-03-31
キーワード骨 / 骨粗鬆症 / 慢性疼痛 / 骨格性疼痛
研究実績の概要

本研究では、口腔顔面領域の主要な感覚神経一次ニューロンである三叉神経節における慢性骨格痛および骨格痛軽減シグナルをトランス・オミクスにより探索する。
慢性骨格痛による痛覚過敏モデルとして骨粗鬆症モデルラットを用い、骨粗鬆症治療薬であるPTH製剤による骨格痛軽減作用に注目する。三叉神経節および腰部脊髄後根神経節における遺伝子発現をトランスクリプトーム解析し、口腔顔面痛と腰痛のバイオシグナルの相違を比較解明する。また、ヒト・プロテインアレイのスクリーニングによる無細胞プロテオミクスや培養神経細胞からの有細胞プロテオミクスにより、PTH/受容体複合体の探索を行う。さらに、培養神経細胞におけるPTH応答遺伝子の網羅的探索を進める。これら動物実験系に有細胞、無細胞オミクス解析を加えた統合的解析(トランス・オミクス)を遂行し、PTHの新規薬理効果の分子背景を明らかにする。さらには、より特異性の高い創薬標的分子シグナル候補の同定を目指す。本研究独自のアプローチによってドラッグ・リポジショニングによる創薬分子情報基盤の探索法を構築し提案する。
本年度は、上記の研究計画のうち、口腔顔面痛と腰痛のバイオシグナルの相違を比較解明するためのトランスクリプトーム解析を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は、口腔顔面痛と腰痛のバイオシグナルの相違を比較解明するためのトランスクリプトーム解析を行った。腰痛バイオシグナルに関しては、バイオインフォマティクス解析も終了し、現在論文論文投稿準備中である。口腔顔面痛バイオシグナルのオミクス解析はほぼ終了し、現在バイオインフォマティクス解析を進めている。当初の計画通り、概ね順調に進展していると思われる。

今後の研究の推進方策

腰痛バイオシグナルに関しては、論文を発表する。口腔顔面痛バイオシグナルのオミクス解析とバイオインフォマティクス解析を進め、口腔顔面痛と腰痛のバイオシグナルの相違を比較解明する。また、ヒト・プロテインアレイのスクリーニングによる無細胞プロテオミクスや培養神経細胞からの有細胞プロテオミクスを展開する。

次年度使用額が生じた理由

初年度の研究費は、トランスクリプトーム解析の費用として使用予定であったが、その解析が次年度に持ち越したため。
次年度は、この初年度分の解析費用を執行し、さらなる解析を進めることで、研究費を執行する予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Zscan10 suppresses osteoclast differentiation by regulating expression of Haptoglobin.2019

    • 著者名/発表者名
      Yanagihara Y, Inoue K, Saeki N, Sawada Y, Yoshida S, Lee J, Iimura T, Imai Y.
    • 雑誌名

      Bone

      巻: 122 ページ: 93-100

    • DOI

      10.1016/j.bone.2019.02.011.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Raman Spectroscopic Analysis to Detect Reduced Bone Quality after Sciatic Neurectomy in Mice.2018

    • 著者名/発表者名
      Ishimaru Y, Oshima Y, Imai Y, Iimura T, Takanezawa S, Hino K, Miura H
    • 雑誌名

      Molecules

      巻: 23 ページ: E3081

    • DOI

      10.3390/molecules23123081

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 卵巣摘除ラットの痛覚過敏に対するテリパラチドの改善作用および神経特異的バイオシグナルの同定2018

    • 著者名/発表者名
      田中智哉、高尾亮子、飯村忠浩
    • 学会等名
      第36回 日本骨代謝学会
  • [学会発表] 骨ontogenyの学際的理解の追求2018

    • 著者名/発表者名
      飯村忠浩
    • 学会等名
      第36回 日本骨代謝学会
    • 招待講演
  • [学会発表] 骨組織・細胞の形態学的観察法2018

    • 著者名/発表者名
      飯村忠浩
    • 学会等名
      第36回 日本骨代謝学会
  • [学会発表] Pharmacological effect of PTH against skeletal pain involves changes in neuronal gene transcription in ovariectomized rats2018

    • 著者名/発表者名
      Tanaka T., Takao-Kawabata R., Iimura T.
    • 学会等名
      2018 Australia and New Zealand Bone and Mineral Society Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] CCケモカイン受容体のゲノム進化と骨代謝における病態機能解析2018

    • 著者名/発表者名
      飯村忠浩、李智媛
    • 学会等名
      第189回 日仏生物学会総会

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公開日: 2019-12-27  

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