研究課題/領域番号 |
18K19656
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
平賀 徹 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70322170)
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研究分担者 |
岩崎 泰彦 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (90280990)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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キーワード | がん / 骨転移 / 骨親和性ナノ粒子 |
研究成果の概要 |
本研究では、高い骨親和性と網内系細胞による捕捉回避が期待される新規ナノ粒子を作成し、がん骨転移に対する作用について検討した。その結果、PMB-PEPナノ粒子はin vitroでは高い骨親和性を示す一方、in vivoでは骨組織への集積能は十分ではなかった。そこで、PEPの代わりにビスフォスフォネート製剤(アレンドロネート)を付加したPMBAナノ粒子を作成した。PMBAナノ粒子はin vivoで骨組織への高い集積が認められ、また、抗がん剤(ドセタキセル)を付加したPMBAナノ粒子は骨転移を著明に抑制した。以上の結果から、PMBAナノ粒子のがん骨転移特異的創薬への応用の可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
口腔解剖学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は未だ根治的な治療法が確立されていないがんの骨転移に対する革新的な治療法を提供すべく立案されたものである。本研究で開発されたナノ粒子は、①がん化学療法薬の骨転移特異的薬物送達、②ナノ粒子の送達効率を低下させることが問題視されている網内系細胞への捕捉の回避、を可能とした画期的な発明である。また、抗がん剤を付加することで、マウスモデルにおいて骨転移に対する有効性が示されたことから、今後の臨床応用が期待される。
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