研究課題/領域番号 |
18K19664
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
涌水 理恵 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (70510121)
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研究分担者 |
三木 明子 関西医科大学, 看護学部, 教授 (30315569)
福島 敬 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (30323299)
前野 哲博 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40299227)
大戸 達之 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (60344892)
齋藤 誠 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80535021)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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キーワード | 小児科外来 / 家族対応 / 暴言・暴力 / 全国実態調査 / テキストブック開発 / 啓発ポスター開発 |
研究実績の概要 |
本研究では小児領域や在宅領域など多様な医療現場において未だ明らかになっていない患者・家族からの暴力・暴言・ハラスメントの実態、および組織・個人のマネジメントの実態を、質問紙とWeb調査の施行により把握し、その傾向や具体的内容を検討し『組織(病院・クリニック/病棟・外来・領域)としての対策』、『個人としての対応力』を強化するべく具体的な指針を挙げ、テキスト開発を試みた。開発したテキストプログラムで医療職を対象に介入を遂行した。 まず初年度~2年目に、新生児期~成人期の児の発達段階別医療現場(以下、フィールド)の医療従事者・関係者向けに「患者・家族からの暴力・暴言・ハラスメント」の実態調査を行った。 3年目には、実態調査の分析結果を統合して全員で検討・協議したのち、暴力・暴言・ハラスメントへの『組織としての対策』また『個人としての対応力』を強化するための指針を打ち出し、全国の医療関連施設(病院・クリニック・訪問看護ステーション)には掲示用のポスターやちらしを、管理者・職員個々にはテキストブックを配布し、新指針の実践・普及をアドボケートした。 4年目はポスターを掲示した医療機関の管理者・職員に学会のWSの場を活用して、介入をおこなうと同時に、患者・家族へも間接的・空間的なアプローチにどのような教育効果があったかを明らかにした。 最終的には、本研究の遂行により、医療現場における患者・家族と現場の管理者・職員との間に生じている医療コンフリクトの実態を明らかにし、患者・家族の暴力・暴言・ハラスメント等を管理者・職員が現場でマネジメント/対応していくあり方についての新指針を打ち出すことができた。今後も啓発ポスターやテキストブックなど本研究で開発した産物を用いて、医療現場にアドボケートすることで、患者・家族と管理者・職員、双方にとって心地よい医療・サービス・空間の創造に努めたい。
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