研究課題/領域番号 |
18K19667
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研究機関 | 高崎健康福祉大学 |
研究代表者 |
神田 清子 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 教授 (40134291)
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研究分担者 |
京田 亜由美 群馬大学, 大学院保健学研究科, 助教 (00803751)
菊地 沙織 群馬大学, 大学院保健学研究科, 助教 (10758254) [辞退]
清水 裕子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 准教授 (70310240)
吉田 久美子 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 教授 (70320653)
藤本 桂子 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 講師 (80709238)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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キーワード | 外来看護 / 抗がん薬治療 / 放射線治療 / 社会役割 / 調整 / 介入研究 / アルゴリズム評価 |
研究実績の概要 |
外来治療部門看護師(以下外来治療看護師)は, 短時間の関わりでがんサバイバーを心身両面からアセスメントをする.そして「社会役割」を阻害する問題やニーズに応じ「外来看護師や認定・専門看護師とつなぐ」「医師など他職種につなぐ」さらに「地域の訪問看護師やケアマネージャーなど地域社会資源へとつなぐ」調整役割を実施しなければならない.そこで本研究の目的は地域で生活しながら治療を継続するサバイバーの社会役割を支える外来治療部門看護師の調整役割支援の標準化及び効率化を図るInformation and Communication Technology(ICT)を融合した支援モデルを開発することである. 2年目に引き続き3年目の目的は,社会役割の調整支援アルゴリズムに関して,量的な評価検証を加えること.そして質的・量的評価および文献検討によりICT支援モデルを開発する.そしてパネル会議を開催し,評価とその検証をすることであった. 量的評価においても対照群に加え介入群では気持ちの辛さ・日常生活への支障得点,有害事象数,2か月後の就労変化が少なかった.具体的には2か月後の辞職や休職者が対象群では20名37.0%であり,アルゴリズム支援群に比べ2倍に達していた.化学療法や放射線量法に関与する看護師が社会役割を支援することが辞職率を押さえることに繋がることが示唆された.質・量からアルゴリズム支援の有効性が明らかにされた.しかし,アルゴリズム支援を基盤にした介入の発表が急遽Web学会と意見交換が制限され,当初予定のモデル化への示唆は得られなかった.そこで,今年度は外来機能,ICT支援に関する論文の整理と投稿を中心に研究を進め,支援モデルの基盤作りを展開した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
感染拡大により学術集会時の発表が制限され,意見交換を予定していたが不可能となり,モデル化への示唆は得られなかった.また, 対面で実施する会合も制限されパネル会議も延期された,そのため今年度は外来機能,ICT支援に関する論文の整理と投稿を中心に研究を進め,支援モデルの基盤作りを展開した.そのため予定よりも遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
専門家会議での意見交換はZOOM会議およびコロナ禍であっても実施できる工夫をする.病院や外来における患者を対象とした展開は今のコロナ禍では不可能である.そこで到達目標をICT支援モデルを基に,標準化をめざす教材の提案を目標にして進める.教材のシナリオ,画像作成を実施する.
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍において対面で実施する調査および調査施設の受け入れが困難となったことにより研究自体が予定したことができなくなった.また学会がWebとなったことにより旅費,研修費等の交通費が必要ではなくなったことなどにより残金が生じた.使用計画としては,計画を見なおし現況の中で達成できる目標を設定し,支援のモデル化に基づく標準化のための教材作成費とする.また成果を英文の論文投稿として発信するための費用として使用する。
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