研究課題
本研究の目的は、若者の健康的な発達に関するリスク因子と健康生成因子・保護因子を、インタビューなどによる質的研究と自記式質問紙による量的研究の混合研究法デザインにより、現地の研究協力者と協働して探求することである。さらに、予防的健康教育のため、エコヘルスの枠組みに準じた授業開発を行うことである。本年度も,COVID-19のパンデミックにより渡航できなかった。そこで国内でデータの分析とインターネットを使って行える調査研究の準備をした.若者の社会開発に対する質問に対する回答を分析することと、Questionnaire on eating choicesのラオス語版質問紙開発を行い、調査を実施する準備を行った。さらに、教材開発を行った。若者の社会開発に対する質問(Influence on youth generation)の分析では、教育へのアクセスの向上、生活の利便性と質の向上、道徳心の向上という良い影響があげられていた。一方で、混雑、汚染、疾病の増加というネガティブな影響があげられている。さらに、金融経済の広がりに伴う影響として、お金が問題になっていた。お金を稼ぎやすい一方で、生活コストの上昇、価値が人間関係からお金に移行するなど、お金中心の社会になっている。ITなど現代技術や用具が及ぼす影響も、生活の向上、最新情報へのアクセス向上というよい面があると同時に、怠惰になったり職場での注意散漫となるリスクも指摘している。QFCでは、NUOLの研究協力者による翻訳でラオス語版質問紙を完成させ、プレテストの試行、NOUL、ルアンパバーンとパクセの教員養成大学の学生を対象とする調査の準備を進めている。ラオスの教員養成校で使用予定の教育教材では、包括的な性教育、肥満とやせ、手洗いに関する啓発活動、新型コロナウイルス感染症と差別偏見の授業案を開発し、ラオスの現地研究者が授業研究を行った。
3: やや遅れている
パンデミックのため渡航ができなかったり、ラオスの研究協力者も自粛により職場に行けないため、調査の準備を進めることができなかった。日本側も、zoomなどオンラインで打ち合わせが可能であったが、対面での会合を持つことができず、調査に関する詳しい検討を行うことができなかった。そのため、準備と実施が遅れた。
ラオスへの渡航が緩和されたので、調査等で現地を訪問することが可能になった。また、ラオス国内でラオス人の研究協力者も移動が可能になったので、調査を進めることができる。ラオスに渡航し、現地での調査を進めていく。
COVID-19感染症の拡大により、海外渡航ができなかった。本研究は、ラオスをフィールドにした調査研究を主とする計画であり、渡航旅費が大きな割合を占めている。その費用を使えなかったことが大きな理由である。5月よりラオス側の入国制限が緩和されることになったので、今年度は複数回渡航することが可能であり、旅費としての支出が可能である。さらに、国内の出張も制約され、学会もオンラインで開催されたため旅費の支出がますますできなかった。今年度は会合のための旅費も支出可能である。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 2件、 査読あり 6件)
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