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2022 年度 実績報告書

周産期医療・看護に付加価値を創造するMBA教育の蓄積を活用した経営学的検証

研究課題

研究課題/領域番号 18K19679
研究機関神戸大学

研究代表者

齋藤 いずみ  神戸大学, 保健学研究科, 教授 (10195977)

研究分担者 松尾 貴巳  神戸大学, 経営学研究科, 教授 (80316017)
研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2023-03-31
キーワード周産期 / 経営学 / MBA教育 / 看護の可視化 / 看護時間 / 看護行為 / 医療の質 / 産科混合病棟
研究実績の概要

改革前に比較して改革後のベッドサイド滞在時間が有意に増加し病棟全体では61.6分であった。日本は、分娩時の助産師の配置基準が決められていないため、配置人数を論ずることは難しいが、先行研究を実施したO病院の助産師数と比較する。O病院は年間分娩数約400例に対し、助産師は15名、看護師は17名配置。M病院が分娩数367件の時、助産師数は17から15人であった。O病院とM病院の分娩数に対する助産師の配置はほぼ同様の割合であった。分娩を制限した211件の時に助産師は5人であった。分娩数が多かった時の配置と比較すると明らかに少なく、同割合で配置するなら9.7人は必要となる。医療事故を起こさないために、改革前は病棟稼働率を61.5%、助産師を増員した改革後には約76%に増加させた。分娩数は改革前、一か月平均17.44件、改革後、一か月平均35件に増加した。
MBA教育との関連(経営面の評価)
調査病棟の稼働率は61.5%であり、42床を満床と考えると、患者を約16人減らしている。M病院の一日単価平均は52232円であり16×52232円=931712円収入の可能性を低くしていた。看護職員を4人増員した改革後、稼働率は76%であった。患者6人分増加である。6人分×52232円は313392円。一日当たり増加である。概要を計算すると入院単価50000円、50床、薬剤費比率30%下げた病床利用率が5ポイントとすると約3000万円となる。3人程度看護師を増やしても見合う可能性は高い。5人増やすと収益性は低下すると思われる。したがって、削減可能な業務の効率化を検討し、時には意図的に稼働率を下げることが安全性を担保するのに必要という事が考えられる。これらをPorterの価値のフレームにより分析することができると思われる。このような流れの中で、活動とコスト分析の話の関連性に迫ることができる。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) 図書 (6件)

  • [雑誌論文] Measurement of Nursing Practices of Night Shift Staff at a Comprehensive Perinatal Medical Center Using Mobile Devices2023

    • 著者名/発表者名
      Miki Nishikawa , Izumi Saito , Chifumi Otaki , Ayumi Teraoka
    • 雑誌名

      The Kitakanto Medical Journal

      巻: 73 ページ: 51-59

    • DOI

      10.2974/kmj.73.51

    • 査読あり
  • [雑誌論文] リラクセーション法による月経随伴症状緩和の効果についての文献検討2023

    • 著者名/発表者名
      大西彩友美 , 本岡夏子 , 齋藤いずみ
    • 雑誌名

      神戸大学大学院保健学研究科紀要

      巻: 38 ページ: 69-92

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Home Health Nursing Care Time for Patients with Parkinson’s Disease2022

    • 著者名/発表者名
      Yumi Iwasa , Miyoko Suzuki , Izumi Saito
    • 雑誌名

      Journal of Personalized Medicine

      巻: 12 ページ: 714-720

    • DOI

      10.3390/jpm12050714

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] MBAの学生と学ぶ「助産管理学」経営学の視点から神戸大学大学院助産師コースの特徴ある「助産管理学」をのぞいてみませんか2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤いずみ
    • 学会等名
      第63回日本母性衛生学会総会
  • [学会発表] 産科混合病棟と産科単科病棟における助産師の職務満足度の比較2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤いずみ , 大澤佳代
    • 学会等名
      第63回日本母性衛生学会総会
  • [学会発表] 産科混合病棟における助産師配置増加後の、看護師と助産師の日本語版NWI-Rの比較2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤いずみ
    • 学会等名
      第24回日本医療マネジメント学会学術総会
  • [学会発表] 産科混合病棟における助産師の配置を増加後の看護師と助産師の職務満足度の比較2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤いずみ
    • 学会等名
      第24回日本母性看護学会学術集会
  • [図書] 母性看護学Ⅰ 概論・ライフサイクル 生涯を通じた性と生殖の健康を支える 改訂第3版 1章2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤いずみ
    • 総ページ数
      311
    • 出版者
      南江堂
    • ISBN
      9784524229796
  • [図書] 母性看護学Ⅰ 概論・ライフサイクル 生涯を通じた性と生殖の健康を支える 改訂第3版 3章2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤いずみ
    • 総ページ数
      311
    • 出版者
      南江堂
    • ISBN
      9784524229796
  • [図書] 母性看護学Ⅰ 概論・ライフサイクル 生涯を通じた性と生殖の健康を支える 改訂第3版 8章2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤いずみ
    • 総ページ数
      311
    • 出版者
      南江堂
    • ISBN
      9784524229796
  • [図書] 母性看護学-母性看護学-の概要と最新の動向をわかりやすく解説-第15章周産期医療と看護に関する安全と質の保証2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤いずみ
    • 総ページ数
      368
    • 出版者
      放送大学教育振興会
  • [図書] 母性看護学-母性看護学の概要と最新の動向をわかりやすく解説-第12章わが国の地域母子保健行政と諸外国の周産期医療システム2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤いずみ
    • 総ページ数
      368
    • 出版者
      放送大学教育振興会
  • [図書] 母性看護学-母性看護学の概要と最新の動向をわかりやすく解説-第3章わが国および諸外国における母子保健統計と法律2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤いずみ
    • 総ページ数
      368
    • 出版者
      放送大学教育振興会

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公開日: 2023-12-25  

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