研究成果の概要 |
日本赤十字社から提供された、2016年度のべ4,788,243人、2017年度のべ4,728,837人の献血者の資料を基に、献血行動を7群に分けて、性・年齢・地域ブロックごとに献血行動の推移確率を算出し、マルコフモデルに基づき2016-2031年の献血者数の将来推計を行った。 推定のべ献血者数は2016年4,954,308人から毎年微減傾向が続き2027年に推定4,366,612人、2031年に推定4,171,709人と推定された。男女、年齢階級別にみると男女ともに減少すると推定され、年齢階級別では10-40歳代で減少傾向、60歳代では増加傾向、50歳代では増加から減少に転じると推定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果、のべ献血者数は2016年4,954,308人から毎年微減傾向が続き2027年に推定4,366,612人、2031年に推定4,171,709人と推定され、また、性別、年代別の献血行動や献血本数の検討も行っていることから、血液事業や献血推進のための基礎的資料として活用可能であると考えらえた。また、本研究のマルコフモデルに基づく延べ献血者数の将来推計方法は、献血行動とその推移をモデル化していることから、献血行動推移確率の値を変更することにより、献血本数の目標設定や政策評価シミュレーションに用いることが可能である有用な方法であると考えられた。
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