研究課題/領域番号 |
18K19689
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
千葉 由美 横浜市立大学, 医学部, 教授 (10313256)
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研究分担者 |
石上 友章 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (50264651)
峯岸 慎太郎 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (80458398)
藤田 孝之 福岡大学, 医学部, 教授 (40468202)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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キーワード | 間葉系幹細胞 / 再生 / 評価 / 心筋梗塞 / 炎症 / 免疫 |
研究実績の概要 |
近年、心筋梗塞後の損傷心筋への幹細胞を用いた再生医療は非常に注目されている。線維化をいかに防止し、これらの治癒を促進することが可能か等といった新たな知見を得ることは重要な課題である。特に高齢化の著しい日本においては、心臓血管疾患の発症が多いことから、より重度の心筋梗塞に対する治療として、幹細胞を用いたより低侵襲の治療法を開発することは急務である。 本プロジェクトでは、米国で先行的に研究されてきた治療材料となる可能性のある骨由来幹細胞について、日本で再現すべく実験を進めてきた。マウス骨由来幹細胞の単離と本幹細胞の評価を行い、マウス骨髄由来幹細胞よりも増殖が速く、幹細胞の課題の一つである癌化マーカーも示されないことがわかった。さらに世界に先がけ新たな糖鎖解析の結果も含め、これらの成果を2021年10月に論文として公表した。日本国内で初めてマウス骨由来幹細胞の単離とその有用性を示した。なお、本幹細胞は、3次元構造に加工することも容易であることをすでに学会で公表している。 加えて、本プロジェクトでは単離した骨由来幹細胞のエクソソームと骨髄由来幹細胞のエクソソームを比較するプレ実験を行い、明らかな特徴の違いがあることを見出している。それらを証明するための作業は膨大であるが、今後さらに作業を進める予定である。本幹細胞は、もともと体内に存在している体性細胞でもあり、存在意義や役割についてその詳細は明確にされてきていない。生体での役割や機能等、新たな知見へとつなげていくことが次の課題である。
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