研究課題/領域番号 |
18K19690
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 同志社大学 (2020) 新潟県立看護大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
藤田 尚 同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (40278007)
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研究分担者 |
岡本 珠織 (藤澤珠織) 青森中央学院大学, 看護学部, 講師 (70595694)
巖城 隆 公益財団法人目黒寄生虫館, その他部局等, 研究員 (70263473)
針原 伸二 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (40198932)
小池 潤 大東文化大学, スポーツ健康科学部, 特任実習助手 (00323345)
野村 憲一 独立行政法人国立病院機構さいがた医療センター(臨床研究部), 臨床研究部, 内科系診療部長 (00347444)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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キーワード | 人の移動 / 感染症 / 寄生虫症 / 古人骨 / 結核 / トレポネーマ症 / 古病理学 / 古健康科学 |
研究成果の概要 |
近現代以前の古代社会の最大の死亡原因は、感染症である。科学的な医療の無かった時代においては、疾病罹患者の看護や介護が行われており、その証拠は6万年以上前のネアンデルタール人にも見ることができる。そのような意味から東アジアへの人の移入と感染症は密接に関連していたであろうと容易に想像がつく。つまり、感染症の歴史を紐解くことは人の移動の歴史を紐解くことになる。 その様な観点から北方はモンゴル国を、南方はカンボジア国を対象として、出土人骨の疾病痕、特に感染症の疾病痕を明らかにすべく努力した。コロナ禍において著しく行動が制限されたため、研究成果の大部については、今後の努力によってなされることになる。
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自由記述の分野 |
古病理学、自然人類学、健康科学、古疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感染症は、Covid-19で示されたように、人の移動により拡がって行く。古代社会においてもそれは同様であり、ヒトの移動と感染症の流行は密接な関係にある。今回の研究は、東アジアにホモサピエンスが移入してきた際に、どのような感染症をもたらしたのかを明らかにし、さらに前近代社会の医療、看護の状況を類推することである。 古いことを調べることは、役に立たないことであろうか。否、我々は現代の事象にばかり目が行き、目の前で「役に立つ」ことを研究する傾向がある。もちろんそれは否定するのものではない。しかし我々の祖先というべき人々の実態を知り、そこから現代社会への応用を計ることは見逃せない貴重な視点である。
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