研究課題/領域番号 |
18K19701
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
片岡 弥恵子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (70297068)
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研究分担者 |
岡田 明子 (蛭田明子) 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (80584440)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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キーワード | 特別養子縁組 / 養育困難 / 周産期 / 支援 / 調査 |
研究実績の概要 |
2019年度は、2018年度に実施した研究について学会発表を行った。学会における他の研究者との討議、今回の研究結果、既存研究を統合し、医療における特別養子縁組における支援の課題、今後の研究および実践の方向性を検討した。特別養子縁組制度を活用した女性を対象とした質的研究「出産後早期に特別養子縁組制度を利用した女性が語る、子どもを産み、養親に託すという体験」では、【他者の眼差しによるスティグマ】【喪失悲嘆】【悲嘆からの回復と成長】の3つのテーマが抽出された。討議の論点としては、助産師をはじめとする医療者の支援として、子どもを特別養子縁組で養親に託す女性が抱えるスティグマ、そして喪失体験をふまえたケアが必要であることが導き出された。今後、悲嘆の自然な表出、子どもとの関わりの機会など、養親に託すプロセスにおける自己決定可能な選択肢の幅を広げる必要がある。 医療者への「医療施設における特別養子縁組関する実態調査」に関しても学会発表し、医療者に必要な特別養子縁組に関する情報について共有することができた。最新の情報や知識の習得に加え、医療者の特別養子縁組に対する態度の変容が重要な課題であることが明確化された。実際的な支援の方法も含め、研修会の内容及び方法についても検討された。実際的な支援の方法では、質的研究の結果を生かすことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2つの研究の実施は順調に進行した。研究者及び研究協力者との協働を円滑に行うことができたことがその理由と考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
計画した研究は終了し、学会発表を終え、論文投稿の準備を行っている。令和2年度に、国際学会にて成果の発表を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
周産期医療における特別養子縁組の支援の現状と課題の明確化に関する研究成果として、32nd ICM Triennial Congress 2020-Bali,Indonesia 21-25 June 2020 での発表がアクセプトされ、蛭田(研究分担者)、青山・松永(研究協力者)、片岡(代表研究者)の4名が発表を予定している。次年度使用額は当該学会への参加費および旅費として使用する予定である。
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