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2022 年度 実施状況報告書

要介護認定で見られる「認知症」の発症前過程に基づく類型化と類型別予防法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K19718
研究機関地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所)

研究代表者

天野 秀紀  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究助手 (90260306)

研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2024-03-31
キーワード要介護認定 / 認知症 / 意欲低下 / 抑うつ
研究実績の概要

データを拡張するための健診調査を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の影響で実施できず、郵送調査のみを実施した。
既存データを用いた統計解析では、抑うつ症状の一部としては説明できない意欲低下症状と将来の「認知症」発生との関係を、年齢層別に検討した。対象は健診受診者1219名 (Mini-Mental State Examination: MMSE 21点以上、年齢65歳以上、女55%)、「認知症」発症の観察期間は最長12年であった。要介護認定審査における認知症高齢者の自立度IIa以上の発生を「認知症」発症と見なした。健診時 Geriatiric Depression Scale 短縮版: GDS-15への回答を、「抑うつ」:6点以上、「意欲低下」:6点未満かつ意欲低下3項目に関する 得点2点以上、「健常」に分類した。MMSE得点は「中等度低下」:21-23、「軽度低下」:24-27点、「健常」:28-30点に分類した。二つの年齢層(65-74歳、75歳以上)それぞれにおいて、認知症発症リスクに対するGDS-15カテゴリーとMMSEカテゴリーの影響を、Cox回帰(性、年齢、脳 卒中既往を調整)により評価した。前期高齢者(65-74歳)の層において、「認知症」の発生リスクとの間に統計学的に有意な関連が認められたのは、「抑うつ」(ハザード比 3.2)と「意欲低下」(2.9)であった。一方、後期高齢者(75歳以上)における有意な予測因子は「抑うつ」(2.4)と認知機能「軽度低下」(3.3)であった。すなわち、意欲低下症状と予後との関係は年齢層により異なり、前期高齢者においては意欲低下が将来の「認知症」発症の予測因子となることを示した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の影響で、予定していた健康診査を実施できなかった。

今後の研究の推進方策

予定より時期を遅らせての健康診査の実施、他のコホートとのデータ統合など、発症例数を確保する方法を検討する。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の影響による。3年遅れでの実施を目指す。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Apathetic symptoms and the risk of incident dementia certified in the Long-Term Care Insurance System: a 12-year cohort study of the community dwelling elderly in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Amano H, Nofuji Y, Seino S, Yokoyama Y, Abe T, Yamashita M, Hata T, Shinkai S, Kitamura A, and Fujiwara Y
    • 学会等名
      IAGG Asia/Oceania Regional Congress 2023
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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