• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実績報告書

長寿遺伝子SIRT1によるアルコール嗜好性の制御メカニズムの解明とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 18K19726
研究機関京都大学

研究代表者

佐々木 努  京都大学, 農学研究科, 教授 (50466687)

研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2020-03-31
キーワード飲酒欲求 / FGF21 / オキシトシン / 嗜好性 / 希少糖
研究実績の概要

単純糖質(単糖類、二糖類)やアルコールを経口摂取した際に肝臓から分泌されて血中濃度が高まるFGF21(ホルモン)が、脳のオキシトシン神経を活性化させることにより、飲酒欲求を抑制するという仮説を検証するために、以下の実験を行った。
1.野生型マウスを高ショ糖食飼育を行うことにより、アルコール嗜好性が低下することを確認した。また、各個体において、アルコール嗜好性と血中FGF21濃度は、負の相関関係を認めた。
2.オキシトシン神経特異的FGF21受容体欠損マウスを作出し、アルコール嗜好性を評価した、4% および 8%のアルコールに対する嗜好性は有意に上昇し、16 % アルコールに対する嗜好性は上昇傾向を認めた。つまり、飲酒に伴い、「飲酒欲求が満たされた」と感じるためには、飲酒に伴い肝臓から分泌されるFGF21が、オキシトシン神経に作用すること(オキシトシン神経に対するFGF21入力)が必要であることが示唆された。
3.肝臓からのFGF21分泌を刺激する物質を同定するために、肝細胞の初代培養系を確立した。そして、各種の希少糖(46種類)の添加実験を行い、グルコースやフルクトースなどよりも顕著にFGF21分泌を刺激する希少糖を3種類同定し、特許出願を行った。これらの希少糖によるFGF21分泌刺激には、用量依存性があることも、肝臓初代培養系を用いて確認した。
4.同定した希少糖をマウスに経口投与することにより、マウスの血中FGF21濃度を高まることを確認した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 産業財産権 (1件)

  • [産業財産権] 線維芽細胞増殖因子21誘導剤、及びアルコール嗜好性又は単純糖質嗜好性を抑制するための組成物2020

    • 発明者名
      佐々木努、松居翔
    • 権利者名
      国立大学法人京都大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2020-015325

URL: 

公開日: 2023-03-23  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi