研究課題/領域番号 |
18K19727
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
村上 健太郎 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (00466731)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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キーワード | 食事調査 / 食べ合わせ / 妥当性 / 質問票 / 頻出アイテム集合マイニング |
研究実績の概要 |
平成30年度に行なった内容は以下の通りである。 ■代表的な食事コードの抽出:既存の詳細な食事データ(1年にわたって得られた242人の16日間秤量食事記録)から各食事(朝食・昼食・夕食・間食)内での食品の食べ合わせをもとに代表的な食事コードを抽出した。これには先行研究(Murakami K, et al. J Nutr 2017;147:2093-101)で確立された、頻出アイテム集合マイニングをもとにした手法を用いた。 ■抽出された食事コードへの分類を可能にする必要最小限の質問項目の構築:抽出された食事コードに含まれる食品が尋ねるべき質問項目となるので、これを食事(朝食・昼食・夕食・間食)ごとに決定した。先行研究では、日本人の主食である『めし』『パン』『めん』を同時に含む食事は非常に少なく、食事コードとして抽出されなかった。よって、食事ごとにこれら3食品(主食)の摂取頻度およびこれらをすべて食べなかった頻度を尋ね(週あたり合計7回)、さらにこの4パターンのそれぞれについて、ほかの食品も合わせて食べたか否かその頻度を尋ねる形式とした。この際、1回あたりの摂取量は尋ねないこととした。なお、食事の思い出し期間は最近1か月間とした。 ■食事質問票の開発:各食事の質問項目がA4で1枚に収まるように質問票(A3両面1枚)を作成した。 ■栄養価計算アルゴリズムの開発:質問票から得られるデータをもとに各種食品・栄養素摂取量を算出するための、各食事コードに対応する食品・栄養成分データを内蔵した栄養価計算アルゴリズムの開発に着手した。 ■データ収集:厚生労働省 医薬・生活衛生局 生活衛生・食品安全部 基準診査課からの委託事業(受託者:佐々木敏)である『食品摂取頻度・摂取量調査』の参加者として、各季節に2日間秤量食事記録(合計8日間)を実施した18~79歳の男女約2000人に食事質問票に回答してもらった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
質問票の開発およびデータ収集は予定通りに完了しているので、研究はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今年度はデータ解析を行なう。具体的には、8日間食事記録から算出された各種食品・栄養素摂取量をゴールドスタンダードとして、開発した食事調査法の妥当性を検討する(平均値の比較、相関係数の算出)。 なお、質問票のOCR化については妥当性研究の結果も踏まえたうえで考える予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じたのは、データ収集の完了が当初の予定よりも遅れたためである。次年度使用額はデータ加工費用として使用する予定である。
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