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2019 年度 研究成果報告書

脳内環境変化によるメンタルヘルス破綻―その分子機序の解明とPTSDの治療への応用

研究課題

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研究課題/領域番号 18K19756
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

森川 吉博  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (60230108)

研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2020-03-31
キーワード腫瘍壊死因子レセプタースーパーファミリー / 血液―脳関門 / 心的外傷後ストレス障害 / 運動 / ストレス
研究成果の概要

可溶型TROYとヒトIgG1のキメラ蛋白(TROY-Fc)を用いて成獣マウスの脳におけるTROYリガンドの局在を組織学的に検討した結果、海馬のGFAP陽性の血管周囲アストロサイトに認められた。さらに、TROYからのシグナルを抑制するためにTROY-Fcを過剰発現したトランスジェニックマウスの脳の組織学的解析、及びin vitroでのTROYの過剰発現による機能解析の結果より、海馬の血管周囲アストロサイトのTROYリガンドがTROY陽性アストロサイトに結合し、SSeCKSの発現を制御することにより、血液-脳関門(BBB)の形成や透過性の維持に関与している可能性が示唆された。

自由記述の分野

健康科学、神経科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

血液-脳関門(BBB)の破綻は高度のストレス負荷による高次脳機能障害を惹起するだけでなく、脳血管障害やアルツハイマー病などの中枢神経疾患の発症や病状進展においても注目されている。本研究において、TROYがアストロサイトによるBBBの成熟や維持に関与している可能性を示唆したことは、TNFRスーパーファミリーの新たな機能を発見しただけでなく、TNFRスーパーファミリーがBBBの破綻による中枢神経疾患の発症の病態に重要な役割を担う可能性を示唆したという観点からも学術的意義が高い。将来的には、TROYのシグナル伝達を標的として脳内環境の修復を目指す分子標的療法の開発につながることも期待される。

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公開日: 2021-02-19   更新日: 2025-01-30  

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