研究課題
本研究は、慢性疼痛患者に認められる身体サイズ認知変容をターゲットとして、バーチャルリアリティを用いて身体サイズ認知を変容する手法の開発を目指している。本年度は、大きく分けて二つの進展を図った。一つ目は、これまで製作してきたバーチャルリアリティ下での①主観的身体サイズ認知評価システム、②バーチャルリアリティー環境下に対する心拍フィードバックシステムの更なる改良である。具体的には、心拍フィードバックのトリガ制御および、心拍に対するランダムノイズの挿入システムなどである。これにより、さらに内受容情報が身体認知変容に及ぼす影響を、詳細な実験設定で検証可能となった。二つ目は、より良い身体サイズ認知変容手法の考案である。昨年度までの実験では心拍フィードバックによって、身体認知サイズ変容を縮小方向に促進される現象は認められなかった。このことは一部、実験プロトコールの設定に問題がある可能性が示唆されたため、プロトコールを変更して本年度再実験を実施した。さらに、その効果を促進する目的において、島皮質をターゲットとしたtDCSによる介入も併用して実施した。新型コロナウィルスの影響下で実験の進度はやや遅れたものの、現在データ取得を終わり、解析中である。得られた成果は、順次学会および論文で公表予定である。
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 10件、 オープンアクセス 10件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)
Brain and Cognition
巻: 148 ページ: 105691~105691
10.1016/j.bandc.2021.105691
Frontiers in Human Neuroscience
巻: 15 ページ: 621358
10.3389/fnhum.2021.621358
Brain and Behavior
巻: 11 ページ: e02019
10.1002/brb3.2019
European Journal of Neuroscience
巻: in press ページ: -
10.1111/ejn.15209
巻: 14 ページ: 581405
10.3389/fnhum.2020.581405
Behavioural Brain Research
巻: 393 ページ: 112801~112801
10.1016/j.bbr.2020.112801
Journal of Clinical Neuroscience
巻: 78 ページ: 296~300
10.1016/j.jocn.2020.05.024
巻: 82 ページ: 173~178
10.1016/j.jocn.2020.10.050
Neuroscience Letters
巻: 729 ページ: 135009~135009
10.1016/j.neulet.2020.135009
Frontiers in Neuroscience
巻: 14 ページ: 393
10.3389/fnins.2020.00393