研究課題/領域番号 |
18K19772
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大町 真一郎 東北大学, 工学研究科, 教授 (30250856)
|
研究分担者 |
菅谷 至寛 東北大学, 工学研究科, 准教授 (80323062)
宮崎 智 東北大学, 工学研究科, 助教 (10755101)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
|
キーワード | パターン認識 / コンピュータビジョン / センサ融合・統合 |
研究実績の概要 |
ユーザがカメラを持ち歩く代わりに監視カメラ等の既設の固定カメラを利用し、その映像とユーザの行動を結びつけることでビジョン技術を活用するための基盤技術を開発している。本年度は主に、固定カメラを利用してユーザの位置・姿勢を推定する手法について検討した。具体的には、実世界に対応した俯瞰マップを用意し、動画像上の座標をマップ座標に変換をすることで位置推定を行う。動画像中の人物位置を、物体検出手法を応用することで検出する。物体検出には、ニューラルネットワークを用いた手法を採用し、学習によって精度を向上させる。そして、その人物の足元の座標を座標変換により求め、立っている位置を特定する。さらに、人物の視線を知るために、頭部方向を推定する。そのためにウェアラブルセンサの出力を用いる。メガネ型デバイスを用い、このデバイスに内蔵されているセンサの出力により人物の異動の加速度および角速度を推定し、頭部の方向を推定する。そして、実際に研究室内の環境で測定を行い、位置推定および頭部方向推定がある程度可能であることを確認した。また、これとは別に、環境中の文字認識を利用した情報提供アプリケーションのためのウェアラブルシステムについて検討した。認識結果の提示方法、ユーザインタフェース、どのようなアプリケーションがユーザにとって有益かなどについて、主観評価実験を行い評価した。その結果、ユーザに提示する情報およびユーザインタフェースの設計についてある程度の見通しを得た。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
人物位置の特定および頭部方向の推定について、一定の成果が得られた。
|
今後の研究の推進方策 |
人物位置の特定方法および頭部方向の推定方法については、さらなる高精度化について検討する。一方で、固定カメラを用いた環境中のテキスト情報の抽出やユーザの視線の先にあるテキストを特定する手法の開発を開始する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
本年度は既存の機器を用いた検討にとどめていたため物品費が発生しなかった。次年度以降は実際にウェアラブル機器や開発用ワークステーション等を購入して本格的に技術の開発を進めるほか、成果を発表するための旅費を支出する予定である。
|