グラフのIsing分配関数の計算に対して、グラフ構造の複雑さを表すパラメタの中で枝幅・ランク幅に着目し、そのパラメタを用いた計算量で効率的なものを構成した。特に、パラメタが定数で抑えられるなどの場合に有効である。Ising分配関数からPotts分配関数、そして2変数グラフ不変多項式のTutte多項式へと展開し、有効閉路なしグラフ枝向き付け数に関する成果も得た。Tutte多項式の単峰性が満たされない反例も最小の例を示した。量子優越性に関して、浅層量子回路における近似量子コンピュータであるIBM量子コンピュータにおいて種々Bell不等式の破れの検証を行い、浅層量子回路での量子計算の有効性を示した。
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