深層学習がこれほど注目されているにもかかわらず、その理論的背景は明らかではなかった。その原因の一つは、深層学習は構造的には1980 年代のネオコグニトロンと同等であり、その学習方法にプレトレーニングやドロップアウト,あるいは確率降下法などのヒューリスティックな工夫を組み合わせたもので、どの要素がどのような効果を持つのかがわかりにくかったためである。日本神経回路学会などでもBeyond Deep Learningが議論されるなど、次世代脳型人工知能の開発にはまず深層学習の仕組みを明らかにする必要があり、本研究によりいくつかの要素技術の本質的な役割が解明された。
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