• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実施状況報告書

野外での昆虫体内におけるRI動態可視化システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K19855
研究機関九州大学

研究代表者

中島 裕美子  九州大学, アイソトープ総合センター(伊都地区), 教授 (70244340)

研究分担者 藤淵 俊王  九州大学, 医学研究院, 准教授 (20375843)
研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2021-03-31
キーワードチェレンコフ光 / ガンマ線 / イメージング / デジタルカメラ
研究実績の概要

本年度は、ラジオアイソトープの高感度イメージングを目的に、画像検出器の準備および複数の放射性物質試料による予備実験を進めた。画像検出器として市販のデジタルカメラであるPENTAX KPを用意した。
本カメラは最高でISO 819200の高感度撮影が可能という特徴を持つ。カメラを最高感度に設定し、P-32、S-35、I-125各37MBq、1mlをバイアルに入れ案箱内でチェレンコフイメージングの予備実験を実施した。結果として、P-32のみ1秒間の撮影でチェレンコフ光の確認に成功した。可視化できた理由としてP-32は高エネルギーβ線であることが挙げられる。100倍希釈したサンプルでは露光時間30秒としても検出できなかった。
次にF-18 200 MBqを厚さ2 cm、縦横3 cm×3 cmのCsIシンチレータに近づけ、同デジカメでイメージングを試み、シンチレーション光の検出に成功した。
低エネルギーガンマ線I-125のイメージングについて、より容易に実験ができるよう、X線の散乱線を利用して照射実験をする場を構築した。
さらに、福島の環境に近いより低濃度試料を作成し、そのイメージングの可否について検討した。Cs-137 10 kBq試料について、東京大学高橋研究室のMPPCアレイ+ピンホールコリメータによるガンマ線イメージングを試みた。結果の詳細については現在解析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

複数のアイソトープ試料、画像検出器、検出手法によるイメージングの可能性を試みた。一部結果を解析中であるが、イメージング自体には成功した。研究計画当初の目的は、イメージング装置を完成させることであったが、2018年度の検討結果ではある程度高い放射能が必要であり感度をより高くする検討が必要である。さらに解像度については検討できていないことから次年度の課題となる。

今後の研究の推進方策

ガンマ線イメージングの実験を実施するにあたり、ラジオアイソトープが必要で、その都度線源の確保、RIセンターへの入室に時間とコストを有することから、X線源を利用した基礎検討、予備実験を進める。高エネルギーガンマ線の検出に関して、シンチレーション光によるイメージングではコリメータが必要となることから、コンプトンカメラによる検出が、軽量で撮影できる可能性がある。そのため次年度にコンプトンカメラを用意し、近接イメージングの検討を行う。

次年度使用額が生じた理由

当初の予定では、H30年度にコンプトンカメラを購入して実験する予定であったが、東大で開発中のデバイス3種類を拝借して、比較実験を行うことをまずやってみる方が先決という判断に至っため、購入をしなかった。来年度はコンプトンカメラを購入し、次のステップの実験を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Estimation for Basic characteristics of wireless multi-sensor active personal dosimeter-tablet syste2019

    • 著者名/発表者名
      Takayuki Yamamoto, Toshioh FujibuchiEstimation for Basic characteristics of wireless multi-sensor active personal dosimeter-tablet system
    • 学会等名
      Kyushu University - Diponegoro University Symposium
    • 招待講演
  • [学会発表] X線診療場に最適化したワイヤレス線量測定システムの基本性能評価2018

    • 著者名/発表者名
      山本昂侑、藤淵俊王
    • 学会等名
      日本放射線技術学会第46回秋季学術大会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi