研究成果の学術的意義や社会的意義 |
実環境大気粒子の有害性が粒子の物理的特性・化学的特性のどちらに依存するのか、を知ることは重要であるため、本研究を進めた。特徴の異なる日本の2地点においてフィールド調査を行い、化学特性に関して、K, Mn, Pb, アンモニウムイオン, 硫酸イオン, 熱分解性有機炭素などの特定の化学成分とDTT酸化能との関連性が明らかになった。室内実験においてはDTT酸化能と粒子表面積の間に明確な相関性が見られた一方で、実環境大気観測の結果からは、実環境大気粒子のDTT酸化能は、物理的特性よりは概ね化学的特性によって説明可能であり、またその変動に寄与する化学成分の質量により推定可能であることが明らかとなった。
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