研究課題
本研究では、大気汚染物質の未考慮の「反応場」に注目し、都市大気中に存在するほとんどの有機エアロゾルが最終到達点となる舗装道路表面での化学反応に注目して行っている。舗装道路表面は多くの化学物質が沈着していると考えられ、なおかつ大気より高温になるため、化学反応が促進される舗装道路表面を新しい重要な反応場として提案することを目的としている。早稲田大学、西早稲田キャンパスの明治道路沿いにおいて2019年―2020年の夏季と冬季に、アスファルトと建物屋上の建材を用いてエアロゾルを沈着させる環境試料の採取を行った。さらに、VOCの放出速度を精度よく測定するためにエアロゾル工学に基づき作成したチャンバーを作成し、模擬太陽光を照射する実験系を構築した。しかし、COVID19により実験が中断している状況である。
3: やや遅れている
科研費採択者の職場の異動、COVID19および機材故障による中断などが重なったため。
COVID19が収束し、大学が再開次第、VOCの放出速度の実験を再開する。その後、ボックスモデルを用いて東京都23区内の舗装道路で発生するVOCが、オゾン生成へどの程度寄与しているのか試算を行う。
科研費採択者の職場の異動やCOVID9などで、2019年の実験が中断したことにより、実験に必要な器材の購入が当該年度内に完了しなかったので、次年度に購入することとなったため。
すべて 2020 2019 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 3件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 6件)
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