研究課題/領域番号 |
18K19861
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分63:環境解析評価およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
内田 昌男 国立研究開発法人国立環境研究所, 地球システム領域, 主幹研究員 (50344289)
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研究分担者 |
熊田 英峰 東京薬科大学, 生命科学部, 講師 (60318194)
内海 真生 筑波大学, 生命環境系, 教授 (60323250)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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キーワード | 放射性炭素 / 古細菌 / GDGTs / 化学合成独立栄養代謝 / 駿河湾 / 炭素循環 / ベイズ統計マルコフ連鎖モンテカルロ法 / セルソーター |
研究成果の概要 |
本研究では、化学合成独立栄養海洋古細菌(クレンアーキオータ)のCO2固定量を算出するための手法開発を行った。新規に開発したベイジアン統計によるマルコフ連鎖モンテカルロ法(MCMC)マスバランスモデルにGDGTs, DOC, PIC, DICの同位体データを入力値として計算を行い、駿河湾(400m水深)採取のクレンアーキオータの約4割が、化学合成独立栄養代謝である結果を得た。さらにクレンアーキオータの細胞密度18-63(fgC/cell)の現場観測値と化学合成独立栄養代謝の比率から、炭素固定量の年間フラックスは、2.9E+06 (gC/km3/yr)を算出した。
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自由記述の分野 |
地球化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、海洋古細菌による炭素利用の定量化に関連し、炭素に関する微生物の代謝比率(化学合成独立栄養、従属栄養)試算のため、地球化学、微生物生態学学的アプローチによる実験的な検討を行った。本研究により開発された技術は、様々な環境未培養微生物の代謝情報推定研究へ応用が可能であり、微生物生態学、炭素循環研究などの研究分野において、強力なツールとなるであろう。特に炭素循環における微生物ループの役割に関する定量的な理解を大いに進展させるものと期待される。
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