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2019 年度 実績報告書

皮膚イオニクス医工学の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 18K19896
研究機関東北大学

研究代表者

西澤 松彦  東北大学, 工学研究科, 教授 (20273592)

研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2020-03-31
キーワード表皮電位
研究実績の概要

体重の16%を占める最大臓器である「皮膚」は,体内の恒常性維持を担う生命の根幹である。近年,体水分の蒸散を制御するバリア機能に加えて,温度・光・圧力などを感知して応答する自律的な機能が注目されている。これらの刺激に対する皮膚応答を,表皮層のイオン構造(イオン局在)に対応付ける「皮膚イオニクス」を探求し,神経・筋肉系で確立を遂げた電気的な計測・制御(診断・治療)の技術体系を皮膚に展開する新分野「皮膚イオニクス医工学」の開拓に挑むのが本研究である。そのために,「表皮電位」を刺激応答の最中に計測するin-situ技術の開発に挑戦し,生化学的な手法に依存する従来の皮膚科学を電気的手法の導入で革新し,未解明な皮膚機能のイオニクスに迫った。具体的には、独自開発した表皮電位の計測プローブを基盤とし,このプローブへ光刺激・機械刺激・電気刺激の印加機能を搭載してin-situ計測を可能とし,皮膚の刺激応答を表皮電位の変化に関連付けて解析した。実験にはブタ皮膚切片を用いた。表皮電位の計測プローブは、従来の表皮電位の計測には電極対を皮膚の表・裏に配置する補法とは異なり、テルモ無痛針をガイドに利用した「マイクロ塩橋」によって皮膚下への低侵襲な電極配置を実現し,皮膚局所の表皮電位を計測可能なプローブ型デバイスとしたものである。さらに、このプローブに光ファイバを搭載することによって、皮膚局所での表皮電位の光応答を計測し解析することが可能になった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Transepidermal Potential of the Stretched Skin2019

    • 著者名/発表者名
      Abe Yuina、Konno Hajime、Yoshida Shotaro、Nishizawa Matsuhiko
    • 雑誌名

      Journal of Biomechanical Engineering

      巻: 141 ページ: 084503

    • DOI

      DOI: 10.1115/1.4043522

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Red light-promoted skin barrier recovery: Spatiotemporal evaluation by transepidermal potential2019

    • 著者名/発表者名
      Abe Yuina、Konno Hajime、Yoshida Shotaro、Yamauchi Takeshi、Yamasaki Kenshi、Denda Mitsuhiro、Nishizawa Matsuhiko
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 14 ページ: e0219198

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0219198

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-01-27  

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