多孔質膜を挟んで上下二つの流路と流路間に電極を配して経上皮電気抵抗TEERを計測できるデバイスを作製した。腸管上皮細胞C2BBe1を膜上に接着させ、C2BBe1の密着結合ができたことを確認した後、上層の培地から大腸菌や乳酸菌を投入した。流速を加えることにより、これらの菌数を一定に維持して上皮細胞との共培養することに成功した。また、C2BBe1培養のデバイスの下流路にマクロファージ細胞株RAW264細胞を培養した後に、大腸菌を下流路に加えたところ密着結合が崩壊したが、大腸菌なしの場合では密着結合が維持された。これらの成果から、腸内細菌を共培養した腸管や腸炎モデルとして応用できることが期待される。
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