研究課題
本研究で用いるMRI撮影用のパルスシーケンス(撮像プログラム、plug-and-play MRF)を本施設のMRI装置で用いるための交渉を、開発元のニューヨーク大学の研究者と行い、研究者を招聘して当施設のMRI装置での動作確認・検証を行った。当初はフィールドプローブを購入予定としていたが、当初想定していたよりも多くの個数が必要と考えられたため、必要な部品を購入して製作することにした。フィールドプローブを用いた局所磁場強度の時間変動データ取得はまだ出来ていないが、実際にplug-and-play MRFを用いて行ったラディアルスキャンで得られた計測データを用いて様々な時間遅れに相当するシミュレーションを行うことで、位置補正に必要なデータを生成した。また、上記データを用いてゼロ次項に関する位置補正を行った結果、画像のアーチファクトが減少することを確認した。また、上記plug-and-play MRFで得られたk-space dataに対してグリッディング (gridding)を行い画像再構成を行うプログラムを国際共同研究により開発した。これに加えて、MRIスキャナで得られたk-space dataを半自動的に再構成するための様々なスクリプトを開発し、稼働確認を行った結果、これまでに80症例以上の実データが蓄積されている。U-Netに関しては、GPUを搭載したlinuxワークステーションによる計算機グリッドを構築し、MRI画像を入力および出力とするU-Netの稼働実証実験を行った。Ixiなど、公開されているMRI画像データを用いた検証で、実際に残差が減少してゆくことが確認できている。
2: おおむね順調に進展している
当初購入予定としていたField probeは、必要な部品を購入して製作することにしたため、Field probeを用いたデータ取得はまだ出来ていないが、次年度に行う予定であったU-Netの実装を前倒しで行うことができているため、全体としてはおおむね順調に進展していると判断される。
これまでに構築した深層学習用ネットワークに、当施設で実際に取得したk-space dataあるいはMRI画像を入力し、動作検証・性能改善を行ってゆく。その他、当初の計画どおりの内容で研究をすすめてゆく予定である。
当初はField probeを購入予定としていたが、当初想定していたよりも多くの個数が必要と考えられたため、必要な部品を購入して製作することにした結果、予算に残額が生じた。次年度以降にも追加で部品を購入し、アレイ型のfield probe製作を行うこととしたい。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 9件)
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