本研究では組織工学の観点から、マイクロ流体デバイスを用いた三次元培養によって脳の三次元ユニット構造であるNeurovascular Unit(NVU)を再現することを目的とした。まず血管新生モデルの開発に注力し、次に神経新生モデルと組み合わせる方針で研究を進めた。まず初めに血管および神経それぞれの培養モデルの共通の培養プラットフォームとなるマイクロ流体デバイスを作製し、脳組織工学に適した血管新生モデルを検討した。次に、脳の発生段階を模擬することによって脳血管新生モデルを構築した。これらの結果に基づいて、最終的に血管新生と神経新生の融合に取り組み、三次元NVU培養モデルの構築に成功した。
|