研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では、アレルギーなどに関連するヒスタミンという化学物質を検知し、任意のタンパク質を合成する「リボスイッチ」という遺伝子スイッチを開発した。さらにそのリボスイッチを、人工細胞膜に封入し、「人工細胞」を構築した。この人工細胞は外部から加えたヒスタミンに応答して、蛍光を発するタンパク質を合成したり、細胞膜にナノサイズの穴を作って、細胞内の化学物質を放出したりすることができた。
核酸化学
細胞の機能を、細胞を使わずに再現することを目指す、「人工細胞」の研究が進んできている。このような「人工細胞」は、我々が細胞の機能を理解するために役立つだけでなく、将来医療や環境分野での応用も期待される。本研究では、このような「人工細胞」に、化学物質に応答して、別の化合物を放出したり、自己破壊する機能を持たせた。このような研究の積み重ねにより「人工細胞」がより高度で複雑な機能を装備し、本物の細胞に近づき、さらには超えていくことを目指す。