本研究では、マイクロパターン材料を用いてヒト骨髄由来の間葉系幹細胞(MSCs)を培養し、細胞の大きさやアスペクト比、形状、接着面積、伸展面積などの細胞の形態を制御し、細胞形態による遺伝子導入への影響を明らかにした。MSCsの大きさ、アスペクト比と接着面積が大きいほど、遺伝子導入効率は高くなった。また、細胞密度と細胞の巻角度も遺伝子導入に影響を与えた。しかしながら、細胞の形状、伸展面積と巻の向きは遺伝子導入効率に影響しなかった。細胞形態よる遺伝子導入への影響は、細胞骨格の集合状態の変化、細胞内の力学的環境の変化とDNA合成活性によると考えられる。
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