• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実施状況報告書

世界初のPET-SPECT-MRI同時イメージング法(PESM)への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 18K19949
研究機関国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構

研究代表者

山谷 泰賀  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 計測・線量評価部, チームリーダー(定常) (40392245)

研究分担者 樋口 隆弘  岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (30739850)
研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2020-03-31
キーワードPET / SPECT / MRI
研究実績の概要

本研究では、次世代創薬のための分子イメージング基盤として切望される、世界初となる実験小動物用PET-SPECT-MRI同時撮像(PESMと名付ける)の実現に向けて、鍵となる高磁場MRI内で動作する小型・高解像度PET-SPECT兼用検出器の開発に挑戦する。PESMにより、高精細MRI画像に、複数のトレーサーによる生体内分子動態情報(血流、エネルギー代謝、レセプター、伝達物質等)の完全同時評価が加わるようになる。PETは陽電子放出核種から約180度方向に同時発生する511keV の放射線を同時計測する。一方で、通常のSPECTは、単一ガンマ線放出核種からのガンマ線入射方向をコリメータで限定するため、PETを兼ねることができない。そこで、コリメータを使わずにガンマ線入射方向を特定できるコンプトンカメラの方法でSPECT核種を画像化することとし、PET兼コンプトンカメラの検出器を新規開発する。
2年計画の1年目として、PET兼コンプトンカメラの検出器の設計を行い、主要部品の試作を行った。具体的には、1.9mm角LYSOシンチレータの4段DOI検出器(MPPC光読み出し)の上に、コンプトン散乱事象を検出するための0.9mm角GAGGシンチレータのnon-DOI散乱検出器(同じくMPPC光読み出し)を重ねた構造となる。そして、DOI検出器ブロックおよび散乱検出器を開発した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

試作検出器からは期待通りのデータが取得できている。

今後の研究の推進方策

当初プランでは、開発したPET兼コンプトン検出器を、国立循環器病センター所有の市販7T高磁場小動物用MRI装置(Bruker製BioSpec70/30USR、)へ適用して試験する予定であったが、国立循環器病センターの移設に伴い、予定した小動物用MRI装置が利用できなくなる可能性が出てきた。そのため、プランBとして、研究代表者の所属機関が保有する臨床用3TMRIへの適用についても平行して検討することとする。

次年度使用額が生じた理由

研究分担者の樋口隆弘が2019年1月から岡山大学に異動になり、異動前後の諸手続きにより予算執行がスムーズにできず、樋口隆弘分担金を2019年度に繰り越すこととなったため。繰越分については、MRI実験消耗品(ファントム材料等)を購入する計画である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Development of the X'tal cube PET detector with segments of (0.77mm)32018

    • 著者名/発表者名
      Munetaka Nitta , Naoko Inadama , Fumihiko Nishikido, Eiji Yoshida , Hideaki Tashima, Hideyuki Kawai, Taiga Yamaya
    • 雑誌名

      IEEE Transactions on Radiation and Plasma Medical Sciences

      巻: 2 ページ: 564-573

    • 査読あり
  • [学会発表] Next-Generation Application-Dedicated PET Systems2018

    • 著者名/発表者名
      山谷泰賀
    • 学会等名
      第1回量子線イメージング研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] 未来PETプロジェクト-OpenPET,頭部専用PET,そしてWGI-2018

    • 著者名/発表者名
      山谷泰賀
    • 学会等名
      JSRT 2018年度 近畿支部 秋季勉強会
    • 招待講演
  • [学会発表] Current Status of NIRS Imaging Physics Research2018

    • 著者名/発表者名
      Taiga Yamaya
    • 学会等名
      Workshop on Multiple Photon Coincidence Imaging
    • 国際学会 / 招待講演
  • [備考] 次世代PET研究報告2018

    • URL

      https://www.nirs.qst.go.jp/usr/medical-imaging/ja/study/pdf/QST_R_11.pdf

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi