研究課題/領域番号 |
18KK0005
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
藤井 慎太郎 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10350365)
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研究分担者 |
DE.VOS PATRICK 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (00242032)
奥 香織 明治大学, 文学部, 専任講師 (30580427)
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2022-03-31
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キーワード | フランス演劇 / 公共性 / 演劇史 / 文化政策 / public/private |
研究実績の概要 |
2018年度、藤井(研究代表者)は、クリストフ・トリオー(海外共同研究者)とともに、フランス語圏を代表する演劇専門誌Alternatives theatralesの日本演劇特集号Scene contemporaine japonaiseの共同責任編集を務めるとともに、「公共性」概念に照らして日本演劇の特徴を論じる論文を執筆した(2018年9月刊行)。そこに提出された論点は、本国際共同研究においてフランス演劇を論じる際にも、基礎となるはずである。同誌にはドゥ・ヴォス(研究分担者)も協力した。ドゥ・ヴォスは北原(研究協力者)、宮川(同)とともに、パリ第8大学准教授シルヴィアーヌ・パジェスを講師に招いて、現代ダンスにおける「公共」を議論する2回の研究会を東京で開催した(2019年2月)。さらに藤井、奥(研究分担者)、田ノ口(研究協力者)は、日本演劇学会が中心となって刊行する予定の『西洋演劇論アンソロジー』にフランス語圏の演劇論の日本語訳・解説を執筆したが、その中にはヴォルテール、ディドロ、ルソー、ヴィラールなどの本共同研究の内容と密接に関連するものが含まれる(2019年6月刊行予定)。 2018年度は国際共同研究の準備段階として位置づけられ、藤井が早稲田大学から特別研究期間を取得し、パリに滞在していたことを利用して、資料の所在に関わる予備調査を行った。それと並行して、東京で藤井、ドゥ・ヴォス、奥の3名(2018年12月)、同じく東京でさらにトリオーを加えた4名(2019年1月)、パリでさらにヴァロンおよび田ノ口を加えた6名(同3月)で計3回の準備会合を開催し、共同研究の実施体制を整え、2019年9月13日にパリ(国立美術史研究所)で研究集会を開催することを決定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2018年度は実質的に半年弱という短い期間であったが、資料の所在に関して予備的な調査を行い、国際共同研究の準備のための会合を定期的に開催し、また東京において2回の研究会を開催するなど、順調に進捗しているものと判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度については2019年9月、2020年3月にパリで研究会を開催する予定である。それに合わせて研究代表者・分担者・協力者はフランスに研究出張して、調査を行う。同時に、日本国内でも適宜研究会を開催するが、できればフランスの研究者をその際に招聘したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度末にごくわずかな未使用金が発生したが、わずかな金額であり、問題なく2019年度に費消予定である。
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