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2023 年度 研究成果報告書

翻訳から見る近世南アジアの文化多元主義

研究課題

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研究課題/領域番号 18KK0013
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))

配分区分基金
審査区分 中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
研究機関東京外国語大学

研究代表者

太田 信宏  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (40345319)

研究分担者 榊 和良  北海道武蔵女子短期大学, その他部局等, 講師 (00441973)
小倉 智史  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (40768438)
置田 清和  上智大学, 国際教養学部, 准教授 (70708627)
近藤 信彰  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (90274993)
研究期間 (年度) 2018-10-09 – 2024-03-31
キーワード翻訳 / ペルシア語 / サンスクリット語 / 近世南アジア史 / ヴァナキュラー
研究成果の概要

近世南アジアでは、主にサンスクリット語で書かれた古典的な文芸書や思想書が、ムガル帝国の公の言語であったペルシア語や、様々な地域諸語へと翻訳された。これらの翻訳は、原典に比較的忠実なものから、大きな改変を伴うものまでを含んでいて、近年の翻訳論・翻訳研究で論じられているような広い意味での翻訳と捉えるのが有効である。さまざまな社会=文化的、政治=経済的な諸要因が作用するなかで生成された翻訳テキストの解析を通じて、南アジアの多元的文化を動的に把握することが可能となる。

自由記述の分野

歴史学

研究成果の学術的意義や社会的意義

近世南アジアの翻訳とそれが象徴する多元的文化に関する議論は、ムガル帝国のもとでのものを対象とすることが多かったが、ムガル帝国の「辺境」や外部における翻訳に着目する本研究は、南アジア全域をより包括活的に捉えた議論に向けた土台作りに貢献するものと言える。また、サンスクリット語を原典とする地域語文献の述作をあらためて「翻訳」として捉え、ペルシア語への翻訳との比較と連関のなかで捉えようとしたことの意義は大きい。一般的には停滞と宗教的分断の印象が強い南アジア地域について、植民地期近代に先行する近世における動的な文化的交流の実相を具体的に示せたことは社会的にも意義がある。

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公開日: 2025-01-30  

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