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2021 年度 実施状況報告書

土壌雨量指数と決定木を用いた融雪災害研究-トムスク市(ロシア)を事例に-

研究課題

研究課題/領域番号 18KK0028
研究機関東京都立大学

研究代表者

松山 洋  東京都立大学, 都市環境科学研究科, 教授 (50264586)

研究分担者 中山 大地  東京都立大学, 都市環境科学研究科, 助教 (90336511)
根元 裕樹  東京都立大学, 学術情報基盤センター, 特任准教授 (90805574)
齋藤 仁  関東学院大学, 経済学部, 准教授 (00709628)
研究期間 (年度) 2018-10-09 – 2024-03-31
キーワード土壌雨量指数 / 決定木 / 融雪災害 / トムスク市 / 避難行動
研究実績の概要

2021 年度には,ロシアにおける大気の極端現象について調べた。その結果,シベリアでは春季の昇温が顕著であり,かつ 4 月の降水量の変動が大きいため,将来的に融雪洪水が頻発する可能性を指摘した。また,ロシア側で開発された水循環モデルを用いて,複数の流域の河川流量(洪水時の流量を含む)を再現した。すなわち,開発された水循環モデルの可搬性が示された。
さらに,GIS を用いてトムスク市における洪水避難シミュレーションを行なった。これに関連して,洪水モニタリングシステムの構築,融雪期のアイスジャムの再現,2000~2020 年にかけての土地被覆変化の解析を行なった.市街地の広がりと河川の流下方向の関係で洪水時に人や交通の流れが遮断されること,2000~2020 年の土地被覆変化では,前半の 10 年間の変化で人為的な影響が大きいこと等が明らかになった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウィルス感染症の影響で,予定通り研究を進められなかったにも関わらず,国際誌に 2 本,査読付き原著論文を公表することができたため。

今後の研究の推進方策

融雪洪水時の避難行動について,マルチエージェントシミュレーションを用いた解析を行なう予定である。すでに,この基礎的研究はこれまでに行なっており,トムスク地域に適用すべく準備中である。将来的には,早期警戒システムとしてトムスク国立大学のシステムに搭載して公開する予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症,およびロシアによるウクライナ侵攻のために,日本とロシアの行き来が実質的に不可能になっており,外国旅費を執行する機会がなかったため.

備考

2022 年 3 月 20 日に,日本地理学会 2022 年春季学術大会の公開シンポジウムとして,「日露協働によるシベリアの環境変化研究」がオンラインで行なわれた。参加者は 73 名であった.
2022 年 4 月 17 日の讀賣新聞朝刊の記事(ウクライナ危機 ロシアと学術交流中断相次ぐ)に,松山のコメントが掲載された.

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 6件)

  • [国際共同研究] トムスク国立大学(ロシア連邦)

    • 国名
      ロシア連邦
    • 外国機関名
      トムスク国立大学
  • [雑誌論文] Experience of GIS modeling of extreme floods on Siberian rivers2021

    • 著者名/発表者名
      Khromykh, V., Khromykh, O. and Nakayama, D.
    • 雑誌名

      Ukrainian Journal of Ecology

      巻: 11 ページ: 368-372

    • DOI

      10.15421/2021_54

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] River flow hydrograph simulation using HBV-light model (an example of small rivers at Tomsk city, Western Siberia, Russia)2021

    • 著者名/発表者名
      Zemtsov, V. A., Kopysov, S. G., Matsuyama, H. and Negrul, S. V.
    • 雑誌名

      Ukrainian Journal of Ecology

      巻: 11 ページ: 406-409

    • DOI

      10.15421/2021_190

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 西シベリアで増加する極端気象-地球温暖化に関連して-2021

    • 著者名/発表者名
      渡邊貴典・松山 洋
    • 雑誌名

      図説 世界の地域問題 100

      巻: なし ページ: 104-105

  • [学会発表] 河川氾濫時の避難行動シミュレーション~ロシア・トムスク市を事例に~2022

    • 著者名/発表者名
      稲垣京佑・中山大地・松山 洋・Khromykh, V.・Khromykh, O.
    • 学会等名
      日本地理学会 2022 年春季学術大会
    • 招待講演
  • [学会発表] シンポジウム「日露協働によるシベリアの環境変化研究」趣旨説明2022

    • 著者名/発表者名
      松山 洋
    • 学会等名
      日本地理学会 2022 年春季学術大会
    • 招待講演
  • [学会発表] ロシア・トムスク地域における 2000 年以降の土地被覆変化2022

    • 著者名/発表者名
      中山大地・舘野水希・Khromykh, V.・Khromykh, O.
    • 学会等名
      日本地理学会 2022 年春季学術大会
    • 招待講演
  • [学会発表] 洪水氾濫シミュレーションを用いたトムスク市街地におけるアイスジャム洪水の推定2022

    • 著者名/発表者名
      根元裕樹・松山 洋・Zemtsov, V.・Vershinin, D.・Tarasov, A.
    • 学会等名
      日本地理学会 2022 年春季学術大会
    • 招待講演
  • [学会発表] 西シベリアにおける極端現象指標の長期トレンド2022

    • 著者名/発表者名
      渡邊貴典・松山 洋・Kuzhevskaia, I.・Nechepurenko, O.・Chursin, V.・Zemtsov, V.
    • 学会等名
      日本地理学会 2022 年春季学術大会
    • 招待講演
  • [学会発表] 趣旨説明. 日本地理学会2022年春季学術大会シンポジウム「日露協働によるシベリアの環境変化研究」2022

    • 著者名/発表者名
      松山 洋
    • 学会等名
      日本地理学会 2022 年春季学術大会
    • 招待講演

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公開日: 2022-12-28  

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