研究課題/領域番号 |
18KK0030
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
田中 雅子 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (00591843)
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研究分担者 |
WADHWA Megha 上智大学, 比較文化研究所, 研究員 (00802505) [辞退]
齋藤 百合子 大東文化大学, 国際関係学部, 特任教授 (10409815)
鹿毛 理恵 沖縄国際大学, 経済学部, 准教授 (90638826)
高田 洋平 仙台白百合女子大学, 人間学部, 講師 (70737717)
高向 有理 西日本短期大学, ビジネス法学科, 教授 (40947040)
中村 実穂 熊本保健科学大学, 保健科学部, 講師 (20814297) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2023-03-31
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キーワード | 移民 / 女性 / ジェンダー / 健康 / リプロダクティブ・ヘルス / SDGs / 東南アジア / 南アジア |
研究実績の概要 |
研究代表者の田中と、2021年度より参加した分担者の高向は、インドネシア人研究協力者とともに、滞日インドネシア人と帰還者を対象とするオンライン調査を実施した。 2021年11月14日に福岡市に、ベトナム人とネパール人の当事者団体との共催で「技能実習生と留学生のための健康セミナー」を開催した。田中のほかに、ゲストの行政書士が講義を行った。高向は、福岡でのネットワークを活かして、広報やメディアへの働きかけを行った。支援者を含む31名が参加した。告知を含め、RKB毎日放送、Love FM、共同通信、西日本新聞で報道された。企業2社からコンドームのサンプル提供を受けた。 2022年2月10日には、移住労働者と共に生きるネットワーク・九州と共催で「技能実習生・留学生受入れ担当者のための妊娠・出産への対応力向上オンラインセミナー」を実施した。事前講義と当日の進行を代表者の田中が行ったほか、分担者の鹿毛、高向、齋藤もグループワークのファシリテーターを担った。自治体、国際交流協会、学校、監理団体の職員や議員ら64名が参加した。共同通信で報道された。 鹿毛は、留学生調査の他、オンラインセミナーに際して沖縄の関係者と意見交換を行った。 その他、田中は、前年度公開のネパール語とベトナム語に加えて、中国語とインドネシア語の啓発動画をYouTubeで公開した。熊本で死産をした技能実習生の裁判傍聴をし「社会新報」と「ふぇみん」に寄稿した他、国際セーフアボーションデーJapanプロジェクトのオンラインセミナーで、6月28日に「移民女性の妊娠」に見る日本の課題」と題した講演を行った。 2021年8月24日、2022年3月29日に代表者と分担者で進捗確認の会議を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルス感染症拡大に収束の兆しが見えず、国外出張が難しい状況が続いていることから、2020年度に計画全体を立て直した。 当初計画していた国外の研究機関を通じた渡航前や帰還後の移民の調査を見送り、国内の技能実習生や留学生の受け入れ機関や自治体等とのワークショップを通じた事例研究に方向転換した。新たな計画に合わせて、分担者を増員した。修正後の計画に照らし合わせれば、概ね順調であると言える。
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今後の研究の推進方策 |
代表者の田中は、2020年度に行ったオンライン調査の成果を学会報告や論文で発信する。また、2022年4月から8月までの在外研究期間を利用して、在米ネパール人女性のリプロダクティブ・ヘルスに関する調査を行い、日米の比較研究としてまとめる予定である。 10月以降は、東海、東北、北海道で、支援者向けセミナーを行い、日本国内での移民女性の置かれた状況や、社会資源の違いについて考察を深める。 分担者の鹿毛は、高向とともに、オンライン調査の留学生に関するデータ分析と、留学生への性教育に関して深める。 また高向は、インドネシア人研究協力者らとともに、11月に上智大学アジア文化研究所と共催する研究会で、在日インドネシア人コミュニティの事例報告を行う。 分担者の高田は、東北でのセミナー開催の準備過程で、支援の事例を収集し、社会福祉学の視点から、ソーシャル・アクションの実践例として研究を行う。 分担者の齋藤は、在日タイ人の更年期をめぐる課題を調査し、11月に行う研究会で発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
国外出張を行わなかったため。国内の北海道、東北、東海地域でデータ収集とこれまでの経過報告を兼ねたワークショップを実施し、成果を関係者ぬ還元する。
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