研究課題/領域番号 |
18KK0036
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松里 公孝 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (20240640)
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研究分担者 |
小泉 悠 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (10817307)
黒木 英充 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (20195580)
大串 敦 慶應義塾大学, 法学部(三田), 教授 (20431348)
錦田 愛子 慶應義塾大学, 法学部(三田), 准教授 (70451979)
今井 宏平 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センター中東研究グループ, 研究員 (70727130)
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2023-03-31
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キーワード | シリア内戦 / ドンバス戦争 / ロシア / 軍事 / 中東 / 準軍事組織 / 難民 / トルコ |
研究実績の概要 |
2022年に入ってから海外調査が再度可能になったため、松里がアルメニア、オセチアで調査を行った。アルメニアでは第2次カラバフ戦争へのロシアの関与につき、オセチアでは、過去5年間のロシア・オセチア関係の発展と、露ウ戦争の南オセチア内政への影響を調査した。 国際共同強化の点では、2021年7月にオンライン開催されたIPSA(国際政治学会)で、今井と錦田がパネルを組織した。錦田のパネルはシリア難民の帰国問題に関するもので、今井のパネルは、トルコ公正発展党政権の外交に関するものであった。 2022年3月9日には、本研究最後の研究会を行った。今井がトルコのヘッジ外交につき理論的な報告を行い、松里が分離紛争の比較研究の文脈でのカラバフ問題史を報告した。議論は盛り上がり、本研究を継続する形で科研費に再度応募することが確認された。 コヴィドのため、海外調査と対面での海外学会参加ができなかった。そのため予算が若干余ってしまい、2022年度にも本研究を小規模ながら継続できることになった。 本研究にも関連して、活発に執筆活動を戸なった。特に今井は、『教養としての中東政治』(ミネルヴァ書房、錦田も参加)、『クルド問題―非国家主体の可能性と限界』(岩波書店)を出版した。 2月24日から露ウ戦争が始まったため、小泉、大串、松里は、テレビに雑誌にセミナーに引っ張りだこになったが、普段の知識の蓄積を生かして社会貢献した。論考は、『世界』など影響力の強い雑誌に発表された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コヴィドにより活動が制限された2年間であったが、規制が緩むと同時に、海外調査を再開した。 オンライン開催という限界の中でも、国際学会で積極的に業績を発表した。 露ウ戦争という危急の事態に対応し、専門知識への社会的需要に応えた。 国際的研究組織づくりはあまり進まなかった。
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今後の研究の推進方策 |
3年来の課題である英文論文集の原稿を集め、その中で海外協力者との協力も再開する。 継続企画を考案し、スラブ圏、中東の研究者の共同研究を継続する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コヴィド19による海外渡航制限のため、海外調査および国際学会への参加が十分に行えなかったため
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