研究課題/領域番号 |
18KK0045
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
戸堂 康之 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (30336507)
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研究分担者 |
鬼頭 朋見 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (50636107)
Kim YuRi 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助教 (90812777)
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2023-03-31
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キーワード | 多層ネットワーク / 学融合 |
研究実績の概要 |
本研究は「災害、グローバル化、政治変動などによる経済ショックによって、企業や個人などの経済主体の多層ネットワークがどのように変化し、その変化が経済主体の意思決定や経済パフォーマンスにどのように影響するか」という問いを様々なシチュエーションで明らかにするものであり、今年度は以下のようなサブ・テーマについて研究を進めた。 ① グローバル化によるショックとグローバルな企業ネットワーク グローバル化に伴う経済ショックが多層なネットワークを通じてどのように波及していくかについて、シドニー大学との共同研究として実施した。サプライチェーンに関する論文1本を査読付き国際誌に発表した。その他、企業の国際共同研究関係と資本所有関係の相互作用についても分析を進めている。 ② 災害ショックと途上国の社会・インフラネットワーク インドネシア農村において、地震の被害の後、どのように援助物資が分配され、どのように人々の社会ネットワークや取引ネットワークが変化したかを、シドニー大学との協力によって収集したデータによって分析分析を進めている。 ③ 途上国企業の多層社会ネットワーク ベトナムの中小企業がどのような情報収集ネットワークや政治的ネットワークを持ち、それが企業の業績にどのように影響するかについて、シドニー大学、漢陽大学(韓国)との共同研究を行い、論文2本を査読付き国際誌に掲載した。 ④ 途上国農村における多層社会ネットワーク エチオピア農村において、干ばつが助け合いネットワークや農業情報収集ネットワークをどのように変化させたかについて、アルシ大学(エチオピア)の研究者と共同で分析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「研究実績の概要」の①③については研究成果が査読付き学術誌に掲載されている。②④についても、共同研究が進んでおり、来年度には何らかの成果を出せる見通しが立っている。
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今後の研究の推進方策 |
来年度も海外出張は十分にできないと思われるが、オンラインを活用することで①②④のテーマについて海外との共同研究を進めていきたい。特に、④については追加の調査をオンラインによって実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、大学によって海外出張は原則禁止されており、予定していた海外出張が一切できなかったため。
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