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2021 年度 実施状況報告書

心の健康の保持増進のための国際支援プログラム評価指標の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18KK0055
研究機関神戸大学

研究代表者

加藤 佳子  神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (30435052)

研究分担者 山根 隆宏  神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (60644523)
古屋敷 智之  神戸大学, 医学研究科, 教授 (20362478)
鳥居 深雪  神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (90449976) [辞退]
研究期間 (年度) 2018-10-09 – 2023-03-31
キーワード心の健康 / 国際社会 / 支援関係者 / ストレス / 社会的資源 / well-being / ストレスレジリエンス / 生活習慣
研究実績の概要

支援関係者の心の健康を保持増進に関与する社会的資源として、心理支援制度の一つである心理師の国家資格の制度について調査をおこなった。中核共同研究拠点であるオーストリアでは、歴史的にも先進的な心理支援が取り組まれてきている。しかしクリニカルサイコロジスト・ヘルスサイコロジストおよびサイコセラピストの制度が、国家資格として法整備されたのは1990年であった。そして中国では、2005年に心理職の国家資格である心理相談師の制度が創設されていた。これに対し日本の公認心理師法は2015年に公布されている。
つまり心の支援に携わる専門職である心理師の心の健康の保持増進に関与する社会資源の整備は、対象とした地域では黎明期にあるととらえることができる。しかしオーストリアでは、すでに法の見直し作業が進められ2013年に改正が行われていることも明らかになった。社会制度を段階的に整えてながら、社会的資源の充実をはかっているオーストリアの取り組みを今後も注目したい。
また心の健康・生きがい増進モデルを構築するための心理職を対象とした質問紙調査の実施にむけて、最後の調整をおこなった。
さらに要支援者の家族を対象とした研究として、自閉症の子どもを持つ母親を対象として日米比較研究を進めている。その結果、日本とアメリカとの間で母親のストレッサーの種類、よい母親であることへの受けとめに、それぞれの国で特徴があることが示された。この背景には、社会的資源の相異を含む文化差による影響が考えられる。
また心の健康を保持増進する生理的資源へのアプローチのための取り組みも進行させており、ストレス・うつ病の炎症に関連した生理的指標の開発を目指し、マウスのストレス・うつ病モデルを用いた病態解析とともに、健常者・うつ病患者の血液検体を用いた臨床研究を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

CVID-19の感染拡大のために、予定していた渡航が出来なかったため。

今後の研究の推進方策

COVID-19の影響による渡航の制限が緩和されつつある。そこでオーストリアへの渡航を計画している。しかし現時点においては、ひきつづきCOVID-19への配慮を行う必要があり、一定の制限がある。継続して、ICTを活用することで対応を進めたい。

次年度使用額が生じた理由

COVID-19の影響で、渡航が出来なかったため。
WEBを活用した研究方法に切り替えて予算を執行する。
COVID-19の状況が改善されたら、渡航し研究を推進する。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 オープンアクセス 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] グラーツ大学/グラーツ医科大学(オーストリア)

    • 国名
      オーストリア
    • 外国機関名
      グラーツ大学/グラーツ医科大学
  • [国際共同研究] 華東師範大学(中国)

    • 国名
      中国
    • 外国機関名
      華東師範大学
  • [国際共同研究] エトベシュローランド大学(ハンガリー)

    • 国名
      ハンガリー
    • 外国機関名
      エトベシュローランド大学
  • [雑誌論文] オーストリアにおける心理職制度 ―クリニカルサイコロジスト・ヘルスサイコロジスト・サイコセラピストについて―2022

    • 著者名/発表者名
      加藤佳子, 山根隆宏, ソーハー保田香織
    • 雑誌名

      神戸大学大学院人間発達環境学研究科紀要

      巻: 15 ページ: 161-165

    • オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] 就学前の自閉スペクトラム症児の母親における育児ストレス―質的データ による 日米比較2021

    • 著者名/発表者名
      ポーター倫子, キャサリンラブランド, 山根隆宏, 森本佳奈, ヤナポージー
    • 雑誌名

      自閉症スペクトラム研究

      巻: 19 ページ: 23-31

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] 日本語版Behavioral Emotion Regulation Questionnaireの開発(2):心理測定特性、信頼性、妥当性の検証2021

    • 著者名/発表者名
      加藤佳子, 伊藤俊樹, 岡崎春奈, 山根隆宏
    • 学会等名
      日本心理学会第85回大会
  • [学会発表] 日本語版Behavioral Emotion Regulation Questionnaireの開発(1):因子構造と測定不変性の検証2021

    • 著者名/発表者名
      山根隆宏, 伊藤俊樹, 岡崎春奈, 加藤佳子
    • 学会等名
      日本心理学会第85回大会
  • [備考] こころの健康の保持増進

    • URL

      http://www2.kobe-u.ac.jp/~ykatou/mental.html

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公開日: 2022-12-28  

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