研究課題/領域番号 |
18KK0061
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田中 京子 名古屋大学, 国際機構, 教授 (60236578)
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研究分担者 |
落合 一泰 明星大学, 明星教育センター, 教授 (50212337)
ぺディ フランシス 名古屋大学, 国際開発研究科, 准教授 (00722539)
星野 晶成 名古屋大学, 国際機構, 講師 (40647228)
新見 有紀子 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 講師 (90747396)
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2023-03-31
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キーワード | 留学成果 / 留学の長期的成果 / メキシコと日本 / 日墨交流 / 双方向文化外交 |
研究実績の概要 |
2020年度は年間を通して、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、国際間の移動がほぼ不可能であったため、当初計画していたメキシコと北米における調査は実施することができなかった。在メキシコ日本大使館の職員を招聘しての聞き取り調査や関係機関訪問打ち合わせについても、外務省で検討されていたが、長引く感染拡大のため結局実現しなかった。 また、日本側、メキシコ側とも、研究代表者・分担者・協力者すべてが大学教員であるため、各機関で対面授業・活動に代わる教育や学生支援のために膨大な時間的負担を抱え、関係業務に忙殺される一年であった。本プロジェクトの進捗は限定的であり、2020年度の計画の多くが、2021年度に持ち越されることになった。(そのため、研究期間を2023年度までに延長することを想定している。) しかしそのような状況の中でも、2019年度に行った日本人元留学生を対象としたアンケート調査の結果を集計し、可能な範囲での分析を行った。分析結果の一部は、オンラインによる国際会議で発表した。また共同研究者たちとオンライン会議を開催して、さらなる発表の準備を進めた。聞き取り調査をオンラインで開始することを決定し、協力者を募り始めた。 メキシコでの感染も深刻な状況が続いているが、時期を見ながら協力者たちとオンラインによる連携会議を催し、メールによる連携調整を行ってきた。それにより、メキシコ人元留学生を対象にして行うアンケート調査の内容がほぼ固まり、ウェブへの掲載作業を始めることができた。メキシコ側関係機関の担当者もこの間交代があり、改めて連絡調整を行った。 名古屋大学における事務手続きにも多大な時間を要したが、メキシコ側協力者たちへの経費支払いや事務補佐者への謝金支払いの手続きが完了し、共同研究をより具体的に進められる事務的環境が整った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大により、国際間の移動がほぼ不可能で、国内移動も難しい時期が多かったため、予定していた出張や招聘、対面による面接調査が全くできなかった。 日本側、メキシコ側の関係者すべてが大学教員のため、対面授業に代わるオンライン教育や、コロナ禍の学生支援のために、膨大な時間的負担を抱え、本研究課題への注力は限定的なものとなった。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、日本での対面による元留学生聞き取り調査はしばらく不可能と見て、オンライン面接に協力できる元留学生を引き続き募り、面接調査を開始する。最初パイロット的に数名とオンラインで面会し、結果はソフトNVivoで分析する。その後調査内容を見直し、改善して本調査に移る。状況が好転すれば、対面による面接調査も行う。 メキシコ側ではアンケート調査を開始し、結果の分析はメキシコ側と日本側共同で行う。加えて、メキシコ側でも聞き取り調査をオンラインで行う。オンラインであれば、日本側研究者も調査に参加できる利点がある。 上記の分析結果を国際学会等で発表し、報告・論文として発表するための準備をする。 新型コロナ感染の推移を見ながら、2020年度計画していたメキシコ出張による関係者との連携会議や聞き取り調査および、メキシコからの関係者招聘が実現できるかどうかを見極める。可能であれば2022年度中を目途に実施し、困難であれば、オンラインでの実施の可能性を探る。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、2020年度に計画していた海外出張および国内調査の多くが実施できず、保留となった。2021年度以降、移動が可能になった際には、2020年度の計画を順次行うが、もし移動が困難な状況が当面続く場合には、オンラインによる代替計画を立て、オンライン分析ソフトを最大限有効利用して、分析を進め、報告や発表ができるようにする。 現在のところ日本側、メキシコ側とも感染状況は厳しく、2021年度中に何をどこまで実施可能かは不確定な部分が多いが、可能な範囲で進める。
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