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2022 年度 実績報告書

オーストリア政治教育の挑戦-教室空間で政治問題をいかに教えるか-

研究課題

研究課題/領域番号 18KK0065
研究機関広島大学

研究代表者

草原 和博  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (40294269)

研究分担者 池野 範男  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 名誉教授 (10151309)
川口 広美 (前田広美)  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (80710839)
渡邉 巧  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (00780511)
金 鍾成  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (90825837)
研究期間 (年度) 2018-10-09 – 2023-03-31
キーワード政治教育 / 政治的中立性 / オーストリア / 政治化 / 歴史教育
研究実績の概要

今年度は,大きく4点を実施した。
第1に,現実社会の課題を結びついた歴史・政治教育の授業デザインを解明した点である。とくに「ウクライナ戦争をいかに教えるか」に焦点化して3週間の現地調査を行い,20本の実践記録を収集できた。授業を分析することで,①既定の教育内容に関連付けて間接的にウクライナ戦争を扱う授業,②直接的にウクライナ戦争を教育内容化する授業,その下位類型として③戦争政策をめぐる論争問題を教える授業,④戦争の記憶のし方に関する歴史文化を教える授業,⑤戦争言説における歴史の消費のされ方を教える授業などのパターンを導くことができた。
第2に,日本を題材とした歴史・政治教育の授業デザインの可能性を追究した点である。オーストリアの実践家2名と研究者1名を日本に招聘し,日本の文脈を踏まえた歴史・政治教育の授業化の可能性を検討した。その結果,①ヒロシマの戦争記憶や戦争展示の在り方,②戦争・原爆に由来する集合的トラウマ,③被害と加害等に関する困難な歴史などは(オーストリアの)歴史・政治教育の教育内容として扱う可能性があること,これらのテーマは新たな共同研究に発展しうることを確認した。
第3に,オーストリア側の研究協力者より,①歴史・政治教育の歴史的変遷,②歴史・政治教育の理念と課題,③実践者から見た歴史・政治教育の教育的意義について,原稿の提出を受けることができた点である。あわせて同原稿の日本語訳を終えることができた。それ以外にも本科研の成果に関する共同研究者の原稿を集約できた。
第4に,一連の成果の出版の見通しが得られた点である。『オーストリアの政治教育の挑戦-歴史教育の政治化,政治教育の歴史化-』の書名で刊行することが,出版社との協議でまとまった。本年度中に全ての原稿を入稿する予定だったが,残念ながらそれはかなわなかった。引き続き2023年度中の出版を目指す。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] ウィーン大学/グラーツ大学(オーストリア)

    • 国名
      オーストリア
    • 外国機関名
      ウィーン大学/グラーツ大学
  • [雑誌論文] 戦争・紛争と平和 ウクライナ戦争を社会科地理として教える2022

    • 著者名/発表者名
      草原和博
    • 雑誌名

      社会科教育

      巻: 10 ページ: 10-13

  • [学会発表] 主権者教育の改革を考える(8)-ウクライナ戦争をオーストリアの教師はどのように教えているか-2022

    • 著者名/発表者名
      草原和博・吉田純太郎
    • 学会等名
      広島大学教育ヴィジョン研究センター第116回定例オンラインセミナー
  • [備考] 第116回定例オンラインセミナー「主権者教育の改革を考える(8)」

    • URL

      https://evri.hiroshima-u.ac.jp/23110

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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