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2022 年度 研究成果報告書

オーストリア政治教育の挑戦-教室空間で政治問題をいかに教えるか-

研究課題

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研究課題/領域番号 18KK0065
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))

配分区分基金
審査区分 中区分9:教育学およびその関連分野
研究機関広島大学

研究代表者

草原 和博  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (40294269)

研究分担者 池野 範男  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 名誉教授 (10151309)
川口 広美 (前田広美)  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (80710839)
渡邉 巧  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (00780511)
金 鍾成  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (90825837)
研究期間 (年度) 2018-10-09 – 2023-03-31
キーワード政治教育 / 歴史教育 / 政治的中立性 / カリキュラム / オーストリア
研究成果の概要

第1に,大学進学系と非進学系を含む多様な学校種において,約50本に及ぶ「歴史・社会・政治科」の授業記録を作成するとともに,実践者の指導観に関する聞き取り記録を収集できた点である。オーストリアの政治教育はこれまで制度研究や歴史研究として研究されてきたが,本科研でより教科指導の構造に根差してその特色を解明できた。
第2に,政治スキャンダルの発生,選挙の実施前と実施後,ウクライナ戦争の継続,戦勝記念日など,現実社会の変動や祝祭に対応した教育実践を収集し,授業成立の構造を教科教育学的に考察できたことである。政治教育を歴史教育に包摂することで政治教育を活性化させる市民性教育改革の方略を解明し提起できた。

自由記述の分野

教科教育学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は,以下の2点で意義がある。
第1にオーストリアの政治教育改革を多層的に解明できた学術的意義である。社会変動(EUの影響拡大,移民流入,極右台頭等)との関連で,政治教育のカリキュラム,授業構成・授業実践,教員の政治意識,子どもの学習評価を解明し,歴史教育に政治教育を内包させる教育改革の実態を解明できた。
第2に日本の政治教育改革の方向性を示唆できた社会的意義である。社会空間と学校空間の課題を連続させる学校経営,現実社会の論点と教室の論点を接続させるカリキュラムデザイン,歴史問題を現在の政治問題として取扱う教科観と教科指導,専門職としての教師の自律性と政治的自由を支援する風土等が指摘できた。

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公開日: 2024-01-30  

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