研究課題/領域番号 |
18KK0120
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
半井 健一郎 広島大学, 工学研究科, 教授 (10359656)
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研究分担者 |
高橋 佑弥 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (10726805)
森 勝伸 高知大学, 教育研究部総合科学系複合領域科学部門, 教授 (70400786)
乾 徹 大阪大学, 工学研究科, 教授 (90324706)
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2022-03-31
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キーワード | コンクリート / 地盤 / 重金属 / 廃棄物処分 |
研究実績の概要 |
本研究では,セメント系材料の高反応性・低拡散性を活用し,放射性廃棄物および重金属汚染土壌を対象とした処理・処分技術の高度化とその評価手法の確立を 目指し,ポールシェラー研究所(PSI,スイス)との国際共同研究を実施する. 2019年度は実質的な活動を本格的に開始し,スイスPSIの廃棄物研究室LESに研究分担者高橋が滞在し,地球化学計算コードGEMS-Selektorの計算手法を習得した.高橋が既に実施していたセメント硬化体による六価クロム固定に関するビーカー溶出試験の再現解析を実施したところ,高固液比の溶出条件下において化学平衡状態が遷移し,クロムを固定する主な水和物が組成が変化することが溶出試験結果を支配していることがわかった,また,LESにて開発されているGEMS と物質移動との連成解析手法も試み,土木研究所による土層試験結果を再現することを試みた. 一方,セメント改良体における火山灰室由来のアロフェン鉱物による水和阻害の影響について実験的検討を実施し,配合やセメント種類により,水和阻害が生じる条件があることが示された.今後,GEMSをはじめとした平衡計算により取り組むべき課題が明らかになった. また,ウッドチップ混入ポーラスモルタル(WPM)を,純水,Cr(VI)溶液,Cu(II)溶液,Cd(II)及びPb(II)溶液,セシウム溶液等に1年間含侵し,重金属の吸脱着挙動を分析した. さらに,酸性化特性を有する掘削岩石から溶出する重金属による地下水汚染の対策工法として,ジオシンセティッククレイライナー,および酸化マグネシウム系不溶化材を用いた2種類の工法の適用性を評価した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの問題で,高橋の長期滞在の後半は自宅待機となり,また,半井と乾はスイスへの渡航を延期した.
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの問題が終息することでスイスへの渡航も可能となる.それまではオンライン会議などを活用して,日本国内での研究を進める.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの問題でスイスへの渡航を延期したために次年度使用が生じた.次年度,コロナウイルスの問題が解消し,海外渡航が可能になれば,次年度使用とした予算と合わせて渡航計画を決定し,研究費を使用する.
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