研究課題/領域番号 |
18KK0124
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
遠藤 洋平 信州大学, 学術研究院工学系, 助教 (90772864)
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研究分担者 |
花里 利一 三重大学, 工学研究科, 教授 (60134285)
新津 靖 東京電機大学, システムデザイン工学部, 教授 (70143659)
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2022-03-31
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キーワード | 歴史建造物 / 組積造 / 耐震強度 / 水平部材 / 耐震補強 |
研究実績の概要 |
概要: 2019年度はカタルーニャ工科大学の国際共同研究者と打ち合わせを複数回行い、振動台実験の計画を決定した。また実験を行うアテネ工科大学を訪問し、振動台実験の計画、共同研究協定の策定について打ち合わせを行った。国内共同分担者とは、研究代表が行った予備解析の結果をもとに、測定機器の設置計画の打ち合わせを行った。以上から2020年に振動台実験を行う準備は十分できているといえる。
研究の目的との呼応性: I. 振動台実験/ 上記のように振動台実験計画は打ち合わせを通し順調に進んでいる。試験体材料は歴史的建造物の状態を再現するため特別なレンガ、モルタルを使用する。業者に実験の概要を伝えており、計画通りの材料が入手可能の予定である。/ II. 数理解析/ 振動台実験の計画に合わせて、有限要素法にて予備解析を1000回以上行っている。これにより実験測定の計画をおこなった。また予備解析にて得られた知見は、2021年度に行う有限要素法による振動台実験の検証にも利用される。/ III. 補強、解析指針の提示/上述の予備解析では補強後の試験体の挙動の検証も行った。振動台実験の結果も合わせて、補強、解析の指針を提示する予定である。
研究実施計画との呼応性: 本研究の狙いの一つは、研究成果を複数の海外学術雑誌で発表することである。これまでの研究の進展をまとめたものを発表するために、国際共同研究者と執筆を始めた。2020年度中に投稿予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記のように、国際共同研究者を含む研究に関わる方々との連絡は十分取れており、進展は順調といえる。
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今後の研究の推進方策 |
今年度はギリシャにて実験を行う予定である。2019年度までの準備は十分であるものの、2020年3月に起こったウイルス騒動は今後の本研究の進展に大きな影響を及ぼすと懸念される。本実験はスペインの研究者とギリシャの振動台で実験を行う。さらに試験体の材料の一部は、イタリアから輸入する。上記のどの国もウイルスの影響を大きく受けており今年度の研究の進行の妨げになる可能性がある。国内外の研究協力者とこれまで通り連絡を取り、今年度中に振動台実験を行う計画を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年度は材料実験を行う予定であったが、アテネ工科大学実験施設の都合により2020年度に延期した。持ち越した金額は材料実験に使用する。
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