研究課題/領域番号 |
18KK0127
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
笠原 次郎 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (60312435)
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研究分担者 |
松尾 亜紀子 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (70276418)
船木 一幸 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (50311171)
松岡 健 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (40710067)
川崎 央 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (20802242)
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2020-03-31
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キーワード | 超音速タービン / デトネーション / 航空宇宙工学 |
研究実績の概要 |
申請者らの超小型デトネーション燃焼器による超音速ジェットを、米国研究者らが着想した超音速流ラジアルタービン(半径方向外向きに流れながら、流路は拡大し,速度は増加する)に吹き込むことで,極めて小型で高効率な航空宇宙用(超軽量・高効率)タービンが実現可能との見通しを得ている。しかしながら、そのような小型デトネーション燃焼器+超音速流ラジアルタービンの物理機構は十分理解できていないない。そこで、本研究では、(1) 申請者らは小型デトネーション燃焼器を製作し、スロートなしの超音速ジェット生成メカニズムの解明を担当し、(2) 米国側は新規着想の超音速タービンの機構を解明し、流れ係数、段負荷ファクターなどタービン特性を求め、さらに、(3) 申請者らと米国側研究者で,米国側研究室にて装置を結合し、小型デトネーション燃焼器+超音速流ラジアルタービンのシステム物理実証を行い、システムとしての物理特性を解明する。 本年度は、月1回の会議を開催しつつ日本側は小型デトネーション燃焼器の設計・製作を行い高い燃焼効率を達成した。米国側は、新規着想の超音速タービンの機構を設計し、供給部等を含め、予備的な研究を実施した。さらに、2019年9月の米国での共同での実験実施に向けて独自インターフェイスの検討・設計・製作を行った。日本側では、予定された流量での燃焼試験(2方向可視化・圧力分布計測等)を完全に完了し、論文投稿も完了した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
相手方と一ヶ月ごとの研究打ち合わせを行い、お互いに、実験装置の設計を順調に実施している。また、2019年9月の共同実験に向けて、具体的なインターフェイス調整に入っている。日本側・米国側とも、お互いに協力的に実験準備がすすめられているため。 なお、米国側の研究チームの代表のパニアグア教授は、2019年8月に米国航空宇宙学会、フランス航空宇宙学会共同のワークショップを自分の研究室で開催予定である。日本側もあらたなデトネーションエンジン関連ワーキンググループを国内に形成した。まさに、両者とも世界のリーダーとしての意識をもち、本研究を実施している。つまり、開始時の計画を前倒しして精力的に実験準備を実施している。
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今後の研究の推進方策 |
まず2019年度は、9月の実験に向けて研究の準備に全力をつくす。お互いに現場で様々なことをすり合わせないと、現状で見れていない課題を発見することが難しいためである。また、米国でのRDE実験研究拠点化をはかり、グローバルな情報をより入手しゃすくし、本研究の迅速な世界展開を行う。
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