研究課題
前年度より継続しているグローバルデータベースのオンボードデータ計測を引き続き計測し、1年間ほどデータ量の蓄積に成功している。しかし2019年12月を最後にコロナ禍の影響にて海外港湾にデータ回収に出張することが叶わず、2021年度もデータは蓄積できているものの、データベースの構築作業は昨年度に続いて進められていない。データベースの分析および統合を国際協力パートナーとともに進める計画をしているが、これも昨年度に引き続き海外渡航の制約から実施できておらず、この2年間ほど実質的な作業が進められていない。本プロジェクトの実現は実施できていない期間(数年間)の事業延長が必要であるとの見通しを立てている。昨年度までで実現できている成果は以下の通り。(1) ばら積み貨物船を対象とした荒天航海の実態を分析した結果、2年間で20回近くの荒天に遭遇しており、特に2018年12月に北大西洋で生じた荒天航海、2019 年8月~10月に生じた南大西洋~南太平洋にて生じた荒天航海はグローバルデータベースを構築する上で極めて貴重なデータであることが確認できた。(2) 大型コンテナ船に対しても極東アジア~南シナ海~マラッカ海峡~インド洋~紅海~スエズ運河~地中海~北大西洋~欧州に至る航海の状況を分析・整理し た。対象船舶が大型であるためか、ばら積み貨物船のような顕著な運動性能の変化は見られないが、インド洋にて多少の影響が見られることが明らかとなった。(3) ばら積み貨物船を対象に北太平洋を横断する航海(中国~南米)を対象とした最適運航シミュレーションを実施した。波向にかかわらず各航法にてその差異を比較し、北半球との海域特性の違いから数値計算で留意すべき点を数点ほど取りまとめた。
4: 遅れている
今年度はコロナ禍の影響にて海外渡航が全くできず、想定していた海外での作業が実施できなかった。
コロナ禍の状況が改善し、海外渡航できるようになることを待つしかなく、渡航制限が緩和され次第、今年度に進められなかった作業を進めていきたい。しかし2年間以上、渡航できない状況が続いており、プロジェクト実施にはこの期間分の事業延長が必要であると考えている。
2021年度に予定していたデータ回収のための海外出張、国際研究パートナーとの共同作業がコロナ禍のため、海外渡航できない状態が続いている。現状では事業延長が必要と判断している。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 7件、 査読あり 8件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)
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