研究課題/領域番号 |
18KK0172
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
安井 康夫 京都大学, 農学研究科, 助教 (70293917)
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研究分担者 |
水野 信之 京都大学, 農学研究科, 特定研究員 (30829180)
FAWCETT JEFFREY 国立研究開発法人理化学研究所, 数理創造プログラム, 上級研究員 (50727394)
大迫 敬義 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (80363969)
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2024-03-31
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キーワード | 栽培植物起原 / ソバ / 変異導入技術 / ゲノム / 遺伝資源 |
研究成果の概要 |
本研究ではソバの栽培化遺伝子の同定を目的として、1)中国雲南省の野生ソバと栽培ソバの種子収集を行い、ゲノム配列を取得し、2)栽培ソバと野生ソバの集団間での変異量が極端に異なるゲノム領域(人為選抜領域)を検出した。この結果、チベット南東部の祖先野生種の集団が栽培種と最も近縁であることを確認した。さらに、栽培種の第一染色体の52-53 Mb領域には明瞭な人為選抜の痕跡がみられ、チベット南東部の祖先野生種の集団から選抜された特定の遺伝子型が世界中の栽培ソバに広がっていることが明らかになった。また、NGS-TILLING法をソバに応用し、変異導入システムを構築した。
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自由記述の分野 |
植物遺伝学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
主要作物と比較して、地域的・伝統的な重要性を持つ多くの作物では、商業価値が低いために育種学的な研究が進んでいない。これらの作物は孤児作物と呼ばれている。本研究では中国と英国の研究者との連携のもと、孤児作物の1つであるソバのゲノムを解読し、その栽培化に重要なゲノム領域の同定に成功した。また、組換え技術やゲノム編集技術を使わずに遺伝子を改変することにも成功した。今回の成果は、発展途上国を含めた世界中での孤児作物の育種に貢献する。さらに、各地域でよく根付いている孤児作物の改良は、農家の収入向上をもたらすとともに、食料問題の解決にも貢献する。(本成果は、Nature Plants誌に掲載された。)
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