研究課題
ケッビ州のRima川氾濫原25万haの0.5%, 1250haのサンプル調査地域で、2010-2020年の内発的水田開発面積(進化段階4以上の標準的水田)をGoogle Earth画像で測定した。2010年以前には殆どなかった水田が、2020年には調査地域の10-90%、平均40%、500ha まで拡大した。総面積25万haに調査データの40%で外挿すると10万haとなる。同州のNiger川本流氾濫原は25万haあるが、洪水被害のリスクから水田開発は2018年までは限定的であった。2018年以降拡大し、2021年には2-3万haに達した。ガーナのアシャンテ州のAdugyamaの内陸小低地で1997-2009年にJICAと科研の支援で実施したsawahチームの実証サイトは、アフリカ開銀の土木業者が、2010-2015年にブルドーザー等で農民の既開発水田を破壊した。2016-2021年に水田農民が水田を修復した。2009-2011年JIRCASチームがSawahチームを引き継ぎ、JICAは天水稲作振興のプロ技を2009-2021年に実施したが、ケッビ州には遥かに及ばなかった。これまでの事例を分析するため、農民の生活知の在地化という枠組みを構築した。歴史的に水田農業の無い西アフリカの農民が、様々な格闘のなかで、アジア型稲作をどのように我がものとしてきたのか、という視座から解析した。具体的には、水利権・土地私有権・酋長制度や土着宗教などの在地的文脈に、水田稲作技能と水田概念を置き直していく生活知が明らかとなった。ナイジェリアBidaの2つの同一水田内のイネ生育良好区画と生育不良区画の土壌について16S rRNAをターゲットとしたアンプリコンシーケンスを行った結果、生育良好区画と生育不良区画の細菌群集構造は、特定の分類群の有無や種多様性に依らず群集全体として異なることが示唆された。
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Eur J Soil Sci
巻: 2021 ページ: 1-13
10.1111/ejss.13193
AGRICULTURAL MECHANIZATION IN ASIA AFRICA AND LATIN AMERICA
巻: 97巻 ページ: 82-88
http://www.kinki-ecotech.jp/