研究課題/領域番号 |
18KK0294
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
戸野倉 賢一 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (00260034)
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研究分担者 |
上田 佳代 京都大学, 地球環境学堂, 准教授 (60444717)
川崎 昌博 総合地球環境学研究所, 研究部, 客員教授 (70110723)
内藤 大輔 京都大学, 農学研究科, 特定准教授 (30616016)
大出 亜矢子 北里大学, 獣医学部, 助教 (00814203)
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2021-03-31
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キーワード | 熱帯泥炭火災 / 大気汚染物質 / 健康インパクト |
研究実績の概要 |
泥炭火災に伴うヘイズによる健康影響評価のための疫学調査を行うにあたり、パランカラヤ大学医学部を訪問して病院関係者との会合を行い、パランカラヤ大学医学部の研究グループから得られるパランカラヤ市内にある診療所の受診者数情報やヘイズに関する疫学データの提供についての依頼を行うとともに倫理審査についての検討を行った。さらにテレビ会議システムによりパランカラヤ大学のNina氏等との現地研究者との打ち合わせを複数回行い、現地での調査場所や調査許可申請手続等を進めた。ナラティブアプローチにより、これまでの泥炭地火災によるヘイズ発生時の個人の経験や曝露を防ぐための個人の行動の聞き取り調査を開始した。現地に設置するPM捕集用のハイボリュームサンプラーを用意してPM2.5成分分析の準備を行った。さらに、現地に設置するPM濃度計等の測器の発注及び組み立てを行い、使用できるようにセッティングを行った。研究代表者がパランカラヤBMKG測候所に過去に設置したPM計濃度、一酸化炭素計、二酸化炭素計等の測器のデータ収集を行うとともに、測候所移転のために2019年2月に装置を撤去した。なお2019年6月に移転地に測器を再設定の予定である。疫学調査で必要な調査票の作成を用い、日々の呼吸器症状を測定するために必要なピークフローメータの準備と現地語での使用説明書の作成を行った。2019年7月にパランカラヤ大医学部で疫学データを用いた統計処理セミナーを日本側の主催で実施することを決定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現地の医療機関を訪問し疫学データの使用に関する打ち合わせを行っている。測器の設置場所やPMのサンプリング場所について若干検討の余地がある。
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今後の研究の推進方策 |
中カリマンタンのパランカラヤを中心とした各村10か所にPM2.5計等の測器を設置し、10村の社会影響データを収集する。具体的には小中学校における学童の出欠データを取得し、測器データとの相関関係を検討する。さらに衛星データを用いるとこで地表面におけるPM濃度を推定できないかを検討するとともに、スマトラ島でのHazeとの比較検討を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度において予定より複数回多く現地調査をする必要があるので2018年度分の予算を2019年度予算に繰り越した。
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