研究課題/領域番号 |
18KK0294
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
戸野倉 賢一 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (00260034)
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研究分担者 |
上田 佳代 北海道大学, 医学研究院, 教授 (60444717)
川崎 昌博 総合地球環境学研究所, 研究部, 客員教授 (70110723)
内藤 大輔 京都大学, 農学研究科, 助教 (30616016)
大出 亜矢子 北里大学, 獣医学部, 助教 (00814203)
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2023-03-31
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キーワード | 熱帯泥炭火災 / 大気汚染物質 / 健康インパクト |
研究実績の概要 |
泥炭火災に伴うヘイズ由来するPM2.5等による健康影響評価のためのマスメディアを用いた調査やCOVID-19下での現地での状況把握を行うにあたり、バンドン工科大学やインドネシア気象気候地球物理庁とオンラインでの打ち合わせを複数回行った。泥炭火災の健康影響については、マスメディア (新聞データ)と科学(観測データ)を比較した解析を行った。この手法は、現地健康調査が困難な地方政府における政策立案指針を決めるのに役立つ手法となりえることが本研究により示唆された。この研究結果については論文執筆を行い、国際誌に掲載された。 泥炭火災により発生する排出ガス成分分析及び泥炭火災用の消火剤による排出ガス成分への影響について室内での熱分解質量分析実験をおこない、消火剤による排出ガス成分の変化を明らかにし、学会発表を行った。 パランカラヤ市の大気汚染レベルを計測するために、現地の気象庁測候所など数か所に設置した微小粒子状物質、一酸化炭素、二酸化炭素、二酸化硫黄、窒素酸化物、光化学オキシダントセンサーの状況報告を依頼した結果、COVID-19の影響でメンテナンスが十分に行えなかった影響で装置が稼働しておらず、現地に出向いての修繕が必要であることがわかった。 泥炭火災からのPM2.5の特性解析について、インドネシア全域におけるAERONET Ver.3を用いたエアロゾルの光学特性の季節変動と地域特性に関する解析を行い、泥炭火災が起こる乾季においてエアロゾルの光学深さが大きくなることを明らかにし、論文投稿を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍のため現地に出向いてのデータ収集ができなかった一方で、新聞等のマスメディアを用いた情報と泥炭火災の状況を比較検討することができた。
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今後の研究の推進方策 |
現地での装置の修繕、疫学データを収集・解析し、泥炭火災における健康被害予測の推定の可否について比較検討を行っていく.
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度において現地調査をする必要があるので予算に繰り越した。
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